何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

唯一無二 その弐

2018-04-18 23:00:00 | ひとりごと
「人間50年、から?」 「唯一無二 その壱」より

一番奥深い鳥居のそばに信長塀があったこともあり、熱田神宮の写真を拝しながら信長についてばかり書いてきたが、本宮に記されているのは、さすがに織田木瓜ではない。

    
謂わずと知れたことだが、熱田神宮には草薙剣が祀られている。
草薙剣については古事記・日本書紀それぞれ諸説あるそうだが、その由来は神代に遡り、素戔嗚尊(スサノオ)が出雲国で八岐大蛇 ヤマタノオロチ を退治した時に、大蛇の体内から見つかった神剣で、天皇の武力の象徴とされている。
崇神天皇の時代に草薙剣の形代(レプリカ)が造られ、形代が宮中(天皇の側)に、本物の神剣は笠縫宮を経由して、伊勢神宮に移されたという。
景行天皇の時代、伊勢神宮の倭姫命(ヤマトヒメノミコト)が、東征に向かうヤマトタケルに神剣(天叢雲剣/草薙剣)を託した後 草薙剣は神宮に戻ることなく、ミヤズヒメ(ヤマトタケルの妻)と尾張氏が尾張国で祀り続けた。
これが熱田神宮の起源であり、草薙剣は現在も同宮の御神体として祀られている。

 

神剣・草薙剣については、窃盗に遭っているにもかかわらず その窃盗犯が過剰に保護されたり、祟りがあったりと色々な話があるのだが、考えようによっては物騒なので、これについては言及しない。
ただ確かなのは、草薙剣に鏡と玉を加えて三種の神器とし、皇位継承の神器としたのは女性天皇である持統天皇だったということだ。
そういえば、天照大御神をお祀りする伊勢神宮の第一回式年遷宮を行ったのも、持統天皇であった。

 
見上げるような高い幹に咲く赤い椿に、見落としそうな低い枝に咲く白く可憐な御殿ツバキ


表の境内の賑わいから離れ、本宮をぐるりと一周することができる「こころの小径」を歩きながら、唯一無二の御家族のお幸せをお祈りしていたのだが、持統天皇が伊勢神宮や熱田神宮で果たされた役割や、古代に女性天皇が活躍されたことに思いを馳せると、現代のオカシさが際立ってくる。

「唯一無二 その壱」で信長を相撲好きと書いたが、天皇家 唯一のお姫様である敬宮様も好角家として知られている。
そんな敬宮様の体力と根性を改めて認識できる数学の問題を見つけた。

Newton別冊「数学の世界」の「生活に役立てる算数の発想」のコーナーで、<組体操のピラミッドで最下段を支える子供にどれくらいの重さがかかるか?>という問題が出されていたそうだ。
『下から5人、4人、3人、2人、1人、合計15人で作る5段のピラミッドで、全員の体重を32㎏、左右の子供には均等に体重がかかるとすると、いちばん下段の子供たちには それぞれ何キロの重さがかかるだろうか?』

答えは最後に記すとして、
敬宮様は小6の運動会で、7段ピラミッドの最下段を任された。

怪我人が続出することで社会問題にまでなった10段などのピラミッドは論外として、以前は当然に行われていた5~7段のピラミッドまで禁止されるのは、行き過ぎな気がしなくもない。
その競技に危険が伴うなら、危険を最小限にするため体幹を鍛えるなど万全の準備をすれば良い。
事実、学習院では秋の運動会に向け、春から体幹を鍛える運動を授業に取り入れた上で、体力と根性と共調性を兼ね揃えた学年だけが小6の運動会で7段ピラミッドをすることが許されるという。
敬宮様の学年は、その7段ピラミッドが許された学年で、しかも敬宮様は最下段を任された。

奇麗な服を着てにっこり笑っていることだけが求められる価値観の現在では、敬宮様も生きづらいかもしれないが、古代 女性天皇が果たされた役割を考えれば寧ろ、敬宮様をふつうに戴く価値観こそ日本古来のものに思えてくる。

今日揃ってその職を辞任することになった財務次官や新潟知事の女性問題も、土俵から救命活動をする女性を引きずり下ろす問題も、根っこは同じところにあると私は思うが、21世紀はじめに いと高き処ご自身が女性蔑視で行くと宣言されたからには、そうそう変わることはないだろう。

だからもう私は、そこを21世紀の日本国民統合の象徴(憲一条)とは思えない。
しかし唯一無二の御存在として、心から応援していこうと思っている。


答え、
5段ピラミッドの最下段の子供たちには、端から30、80、100、80、30㎏の体重がかかっている。

最下段の真ん中は一番の重みがのしかかるが、7段ピラミッドの最下段の真ん中を任された敬宮様には、どれほどの重みがかかっていたのか、それを物語るのは、敬宮様の膝に貼られた絆創膏だけである。

参照、
ワン&オンリー 唯一無二 「オラシオンの幕は~つづく」
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