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テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

プレスライダーからEye-Fiカードへの進化

2012-10-06 23:31:31 | 電器屋さんなどで売ってるモノ
その昔、某球場でプレスライダーのバイトをしたことがあります。いまや死語なので説明しますと、主に新聞などの報道メディアに掲載する記事用の写真(フィルム)等を、会社や印刷所に超速で届ける、専用バイク便のことです。携帯電話など全くない時代のことです。結構、実入りのいいバイトで、小回りのきく、はしっこいバイクに乗ってたこともあり、よく使ってもらえていました。印刷所などに出入りするようになると、関連で、新製品のパンフの原稿などもよく運ぶ様になり、小さな印刷屋さんなどでは、もともとオーディオ関連用語などに明るかったので、待ち時間に校正のお手伝いもするようになり、なんとなく校正ライダー(?)っぽい立ち位置にいました。普通の校正さんでは、「ワウ・フラッター」と「フウ・ワラッター」、「タンノイ」と「タンソイ」の区別、あるいは、S/N比 930dBがあり得ないことなど、判らないところを、うまく補完できていたのです。
このまま、校正ライダーとして出版メディア業界に関わり続けるのもアリかなぁと思っていたところ、イメージスキャナとデジタル通信回線の整備で、ライダーである部分の必要が無くなり、組み合わせの妙が失われ、ワープロの普及もあり、校正だけでは、私などの入り込む余地も少なくなり、バイクで飛ばして、休憩中に読み物をしてお金になるという、おいしい働き口は絶たれました。
現在では、パンフのほぼ全てがDTPで作成され、写真も、撮ったらスグにEye-Fiカードが、PC、そしてWebサーバーに送り込んでくれるので、少なくとも日本でのスポーツプレスライダーは絶滅したはずです。
てもとのEye-Fiカードを見て、「君の先祖みたいなバイトをしてたんだよ」とひとりごちる、秋の夜長なのです。