LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

Nordic Modern Vol.1 ”Fritz Hansen”

2007-08-26 12:35:50 | インテリア
前回の「北欧モダン デザイン&クラフト」に続いて
北欧の家具のご紹介をしたいと思います。

現在、日本で入手可能な北欧の家具メーカーは数多くあります。

ハンス・J・ウェグナーを取り扱うのは
"Carl Hansen&Son","PP Mobler","GETAMA"が主だったところ。
ボー・エ・モーエンセン、ナンナ・ディッツェル、ソーレン・ホルスト、
ハンス・サンドグレン・ヤコブセンの家具は”Fredericia"が取り扱っています。
アルヴァ・アアルトは"ARTEK"が、コア・クリントは”Rud.Rasmussen"。
その他にバランスチェアー、トリップ・トラップを扱う”Stokke",
カジュアルでリーズナブルな家具のメーカー”Inovator"などがあります。

北欧の家具のなかでも人気の「アントチェアー」、「セブンチェアー」を
製造しているのは”Fritz Hansen"です。

プライウッド(成形合板)により大量生産のうちに安価な、
普通の人が買える価格の椅子を製造しようというのが最初の考えだったということは、
「セブンチェアー」がとある企業の社員食堂の椅子として
開発された、という有名な話に象徴されています。

北欧には、数々の名作椅子がありますが
巨匠のデザインにして買える価格の椅子ということで
ぱっと思いつくのは、この2脚しかありません。


Chair"ANT"&"SEVEN"desighed by Arne Jacobsen


「アントチェアー」は1952年に製造されました。
プライウッドでスタッキング可能の3本脚のチェアーが作られ、
のちに4本脚のものが作られました。
(現在、3本脚、4本脚ともに作られています。3本脚のアントは
国内在庫がないので、発注から納品まで3か月以上かかるのでご注意ください。)

プライウッドの製造技術を試行錯誤しながら、
シェルを曲げるのにどうしてもヒビが入ってしまうので
背の形をくびれた形状にし、ヒビを補修して黒く塗装したその姿を
「アリンコみたいだね。」と製造関係者が言ったのがこの椅子の名前の由来らしいです。
巨匠のデザインをアリンコとは言いえて妙です。
名付け親の工場のおっちゃんはえらい人だと思います。



「アントチェアー」と「セブンチェアー」の人気の理由は
その形の可愛さと、色の可愛さにあると思います。
塗色はズラリ20色。(LACQUER&LAZUR)ウッドの種類が6種類。
その他にレザー張りのものなどを合わせるとすごい数です。
ヴァリエーションが豊富なのも魅力です。


"Egg"&"Swan"

椅子は張布や仕上げによってまったくちがった印象になります。

宇都宮美術館でみた”Egg"はレザー張りでうんと重厚な椅子でした。
写真はTonusという鮮やかな赤の張布ですが
ぜんぜんちがった椅子にみえるので不思議です。
”Swan"はアイスブルーの涼しげな白鳥さんといった感じです。

革張りの”Egg"と”Swan"は大変高額で自家用車が一台買えるような価格です。
しかしその製造過程を知ると、これは高額でも仕方無いんじゃないか
と思うのです。



手作業でこのように張りを仕上げるのですから・・・。

熟練の職人さんが指にいくつも指抜きをして、ひと針ひと針縫う様子が
おわかりいただけるでしょうか。

このような素晴らしい椅子を手にできる人はほんの一握りかもしれません。
仕事でこれらの椅子を提案し、その良さと価値をわかって頂ける時の喜びは
何物にも代えがたいものです。

ロータスブルーは家具をご提案し、その入手方法をご紹介しています。
家具についてのご相談にはどんなことでもお答えしたいと思っています。

どうぞお気軽にお問い合わせください。






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