LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

THONET と COR の新作

2007-10-03 10:53:14 | インテリア
先日,AIDECさんからパーティーの招待状を頂きました。
前回のパーティー(七夕の頃)は”AIDEC MODERN”の新作披露でしたが、
今回は”THONET(トーネット)”と”COR(コア)”の新作が見られるということで
これは見逃すわけにはいかないとばかり、行って参りました。

THONETは19世紀から曲木椅子を製造している世界に名だたるメーカーです。
創設者ミヒャエル・トーネットは「曲木椅子の父(Father of Bent wood)」
といわれる人物で、もっともスタンダードで定番となっている“14番”の椅子は
きっと誰しもどこかでみたことがあるに違いないというぐらい
あまりにも有名な椅子です。
 THONET "14番”

ミヒャエル・トーネットは、ブナの無垢材に熱を加え(蒸すことにより)、
軟らかくした状態で治具(雄と雌の型になった固定具)にかけて曲げる
という技術を開発し、曲木椅子を製品化することに成功しました。
こうして曲げたいくつかの部材は、ビスで組んで椅子となり
輸送の際はバラバラにした状態(ノックダウン式)にすることが可能なため
運賃を大幅に軽減することができました。

少ない材料で軽くて丈夫な椅子を作るということが曲木によってでき
経費も削減できたわけですから、トーネットの椅子はたちまち大衆の椅子として広まりました。
いまでは曲木椅子の原型、カフェ椅子の定番としていたるところで使われ、
他のメーカーからもトーネットスタイルの椅子が多く製造されています。

では、木とはどのくらい曲がるかお目にかけたいと思います。


結び目になった脚は、正真正銘一本の材からなるものです。
まさに驚異としか言いようがありません。

実は去年のAIDECさんのパーティーで、ミヒャエル・トーネットの末裔である
フィリップ・トーネット氏にお会いしたとき、
私はこの椅子のことを ”It's miracle.  So funny. Like a comic.”と
フィリップさんに向かって言ってしまったのです。(なんて怖いもの知らずなんでしょう。)
そのことを憶えていてくださって「ああ。あの時の。」なんて言っていただきました。


 
そしてまた図々しい記念撮影にも快く応じて下さいました。

左手に写っているのは、新作ですが椅子ではなくて”ソリ”です。
ソリを引っ張っているのは、エーロ・アールニオの”パピー”です。
椅子ではなくソリを新作として作ってしまう、
しかも他社の製品と一緒にお披露目するとは・・・。
さすが一本曲木の結び目椅子まで作ってしまう
かなりの心意気の企業ですね。おみそれしました。

THONET は、曲木以外にカンチレバー(金属パイプを曲げた)の椅子も作っています。

ミース・ファン・デルローエ、マルセル・ブロイヤー、マルト・スタムなど
バウハウスのデザイナーの椅子を作り続けています。
 Mart Stam "S 43"

マルト・スタムの”S43"は、私の大好きな椅子です。(ずっと狙っています。)

あらゆものをそぎ落とした潔いデザインと、たしかなクオリティー、
100kgの人が座っても大丈夫な強度だといいます。(恐るべしカンチレバー。)
それに、私が買いたいと思うぐらいですから
がんばれば買える良心的な価格であるということを付け加えておきましょう。

 Studio Vertijet”LAVA"

最後にCORの新作”LAVA"をご紹介します。

”LAVA"とは、溶岩という意味だそうです。
この大胆なオブジェのようなフォルムを見たときはびっくりしました。
「変わってるー。というか、こんなソファー見たことありません。」
というのが私のコメントです。
このソファーは、座って寛ぐというより寝ころんでしまいたくなる
不思議な魅力を持っているな、と思ってしまいました。

なんでも、限りなくフロアーライフに近い形で寛げるように、
床に座ってもたれかかることも「あり」、というコンセプトというので頷きました。
フロアマットも作られています。(厚さ5cm)

ゴロ寝好きの日本人には、たまらないソファーかもしれません。

ぜひ実物をごらんになって頂きたい、そしてぜひ座って頂きたいと思う
素晴らしい椅子がAIDECさんにはたくさんありますよ。


AIDEC 東京ショールーム
 
 港区南青山2-24-15  青山タワービル
 
PHONE:03-5772-6660



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
素晴らしい、感性に脱帽 (シャーロックホームズ)
2007-10-04 09:52:53
元気なご様子、大慶です。
時々覗かせていて抱いています。
 10月10日、ローズコテージに、本部が移動します。
いろいろ相談に乗ってください。
 近日中に連絡します。

    
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Unknown (マリ)
2007-10-06 23:56:35
THONETの椅子に腰掛けると、背筋を伸ばし、映画に出てくるような女性に少し近づけるような、いつもよりちょいとばかし、素敵な女性になれる気がします。
インテリアで自分を盛り上げることができるのかも♪
美奈子さんにお話を伺うと、いつもそんな気持ちになります。
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椅子 (ながい)
2007-10-07 11:46:03
マリさん、こんにちは。

マリさんもだんだんと椅子に対する意識が
ながい寄りになってきてるんじゃないですか。
こんどAIDECさんのショールームに
目の保養のいきましょうよ。

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シャーロックホームズ様へ (ながい)
2007-10-07 13:49:56
ローズコテージにまたうかがえる日を
楽しみにしています。
思えばローズコテージには、
たくさんの椅子、家具、調度品を
これでもかというほど導入しましたね。
飛騨産業のプロヴィンシャルのロッキングチェアー
(ウィングロッカー)はあれから値上がりし、
ますます手のとどきにくい椅子になってしまいました。

ダンディーなシャーロックホームズさんに
お似合いの正統派イングリッシュカントリーの
素晴らしい椅子でした。
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Unknown (yuri)
2007-11-08 18:42:41
こんばんは、昨日ニワコヤさんでお会いして
お庭に伺いましたyuriといいます。
昨日はありがとうございました。
メールしますと言ったものの
メルアドが発見できなかったので、こちらで。
お庭の画像をブログにupさせて頂きました。
http://classico.seesaa.net/

ところでこの結び目おもしろいですね~!
さいしょは広告用とかのCG画像かな?って思ったんですけど、
こんなに曲がっちゃうなんてびっくり。
工場はきっとすごい湿度でしょうね。
この椅子わたしも好きです。
座る前は座面が薄くみえて大丈夫かなって思ったけど
結構座り心地がよかったような記憶があります。
返信する
あらまあ、yuriさん。 (ながい)
2007-11-09 00:01:56
yuriさん、コメントありがとうございます。
Niwa-Coyaさんでくつろいでいらっしゃるのを
お引き留めし、お庭に強引にいざなった私を
ずうずうしいと思われたのではないかと
反省していたのです。なぜか初めてお会い
した方とは思えなかったもので・・・。
そのyuriさんが、あのせっけんの作り手だったとは。
こんどせっけん作りのこと、お聞かせください。
私、せっけん大好きなんですよ。
うちのハーブいつでもお使いくださいね。
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