LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

小堀屋本店の黒切り蕎麦

2008-09-04 07:26:09 | Weblog
数か月に一度、花を生けるために“佐原”に行っていますが、
いつ訪れても“佐原”というところは、私を旅気分にしてくれます。

小野川沿いに、江戸時代の名残りのある昔ながらの町並みが残っています。
いくつかの古い町屋の中で、“小堀屋本店”は今現在も営業している老舗のお蕎麦屋さんとして有名です。



こちらが“小堀屋本店”の店構えです。

もともと醤油醸造の商いをしていた小堀屋が蕎麦屋を開業したのが天明二年(1782年)だといいますから、
“小堀屋本店”は創業226年ということになります。
現存する建物は、数度にわたる火災のため明治25年に建築されたものです。
間口二間、奥行き三間半の二階建ては、入り口の格子窓を含めて、
昭和49年に千葉県の有形文化財として指定されています。

のれんを分けて入ると、土間と畳敷きの客席が建築当時のままの店内の様子に
時代の経過をみることができます。
黒光りした、柱や梁、階段に心惹かれます。
「二階をみせていただけますか。」とお聞きすると、「いいですよ。」とおっしゃいます。
古い階段をそーっと登って、二階の十一帖の客間を見せてもらいました。

“小堀屋本店”は、“黒切り蕎麦”が名物となっています。



注文すると、出てくるのは艶やかな真っ黒なお蕎麦です。
なんでも日高昆布が練りこんであるので、この色と艶なんだそうです。
どことなく昆布の風味が感じられ、独特のコクもある“黒切り蕎麦”は
当店のお勧めです。
佐原を訪れた際には、ぜひ一度味わってほしい私のイチオシなのです。

お蕎麦は、「もう少し食べたい・・・。」と思わず言いたくなるような、
満腹になる一歩手前の絶妙な量です。
あっという間にお蕎麦を平らげたら、頼まなくてもサッと蕎麦湯が出てきます。
温かい蕎麦湯を2杯いただきました。

お店を後にしながら、「佐原に来たら、また”黒切り蕎麦”が食べたいな。」と、
食べたそばから思ってしまう私でした。