もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

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130831 ウィキペディアの「偏差値操作」項目は、すごく納得がいく!

2013年08月31日 17時14分18秒 | 日記
8月31日(土): 徒然のネットサーフィンで見た。

最近、大学の入試制度に対して感じていた強い違和感が、ウィキペディアの「偏差値操作」項目を読んでかなり氷解した。やはり昔とは違うのだ。私立大学では昔の裏口が、表門になっているのだ。

※以下、ウィキペディア「偏差値操作」より

偏差値操作は、大学などの教育機関が入学試験において、大手予備校が学力偏差値を算出する際に対象外としている推薦入試などの入試形式の難易度を大幅に下げて、大量の入学者を確保すると共に、入試難易度が偏差値として表れる一般入試での募集人数を少なくし、更に回数を増やしたり複数回の受験による受験料の割引などにより一般入試の競争率を高めることにより外見上の大学のレベルを上げさせる方法。

概要
日本では学力偏差値が大学を語る上で、重要な役割を担ってきた。偏差値はランキングという形で公開されるなど、各大学の学力的な実力を測る指標として用いられており、大学受験を控えた受験生たちにとって大きな役割を果たす。日本は大学の序列が意識されることも多く、偏差値が高いというだけで、ポジティブなイメージを持たれる傾向がある。それゆえ、将来的に淘汰も予見される地方の小規模の大学等もあり、ブランド作りの一貫として偏差値操作を行っているのではないかと、BBSなどで語られ、インターネットスラングとしてもよく用いられる。

偏差値操作の手口
1.定員を減らす
 100人募集を50人へ減らしたとする。そうすると、入学試験で1位 - 100位まで合格するところを、1位 - 50位までしか合格しなくなるわけだから、より高い学力の人50人しか合格出来なくなり、偏差値は上昇する定員を減らすためには、AO入試や各種推薦入試、内部進学などの偏差値を測定する際に算入されない入試方法で多くの学生を確保し、一般入試での募集人数を減らすという方法が一般的である。また、入試形態を多様化し、日程を複数用意するなどして、各入試方法の定員を減らすという方法もとられる。また、科目数を減らす事による偏差値操作よりも操作している事実が表面化しない方法である為に見た目の偏差値を上げる上で多くの大学で行われている。この点は読売新聞社教育取材班「大学の実力2012」で多くの主要大学の推薦比率について確認が可能ではあるが、普通にしていれば受験生はこの操作に気付く事が非常に困難である。科目数が少ない訳ではないから偏差値操作をしていないと判断して、入学してから内部進学他の多さに唖然とする者も少なくない。内部進学の有無がはっきり分かるとすれば、せいぜい附属高校の有無で判断するしかないのが実情である。実態が表に出難いので偏差値操作の手段としては学生に悟られず行える事から多くの大学で行われている。特に推薦入試の場合はペーパーテストを受けずに大学合格している者も多い事から、実質的に科目数を減らした軽量入試で入学している者より学力的に見て質が低い場合が多いと多々指摘されている。この傾向は推薦を貰う事が難関私大と比較すれば比較的簡単な中堅私大や地方国公立大あたりから顕著に表れる。大学によっては推薦比率・一般比率を公開している大学もあるが、推薦比率が極端に高い大学は都合の悪い情報として非公開にするケースも存在する。私立大学であれば推薦比率4~5割台でも比較的健全な部類であり、酷い物であれば8割超えが推薦入学者という中堅以上の私立大学も存在し、推薦比率を見直せば実質的には偏差値がある程度違う事に成りかねないという場合もあり、問題となっている。因みに私立大学では約3/4以上が半分以上を推薦入学で埋めている。国立大学も平均16%、公立大学も平均26%がAO入試や推薦入試であり、一部の公立大などだと一般入試以外の入学者が4~5割を占める大学もある。国立大でも一部国立大で3~4割程度が一般入試以外の入学者というケースもある。
2.科目数を減らす
 科目数が少ないと、特定教科だけ得意とする学生が受験し、偏差値が高く出る傾向がある。故に、1教科受験などで、偏差値を高く見せる大学がある。
3.論述学力試験の配点を減らす
4.センター試験・論述学力試験のどちらか一方しか利用しない
5.成績優秀かつ入学意思のない学生を有償で募り受験させる。

問題点
現在、偏差値操作ないし他の目的で、AO入試や推薦入試が拡充されており、2009年の春に私立大学を受験した人のうち一般入試を受験したのは、『読売新聞』の調査では44%であり、何らの学力審査を経ないで大学生になる人は相当数に上る。ゆえに、大学生の学力低下の一因との指摘がある。

※ダメ押し!

知りたい!:偏差値≠難易度の怪 推薦・AO入試で一般枠減り 大学側が倍率操作? 毎日新聞 2013年02月16日 東京夕刊

 偏差値を頼りに大学を選んだ共通一次世代の子供たちが大学入試の季節を迎えている。親はつい偏差値が気になるが、最近は偏差値が大学の入学難易度とかけ離れている場合もあるという。今どきの偏差値、どうなってるの?【小国綾子】

 首都圏の私立大の文系学部で偏差値が最も高いのはどこだろう。早大政経学部か、あるいは慶大経済学部か。いえいえ。今年の大手予備校の偏差値を見れば、答えは慶大法学部。えっ、いつの間に?

 受験情報会社、大学通信の安田賢治・常務取締役によると「慶大法学部は90年代に指定校推薦・AO(アドミッション・オフィス)入試の枠を広げた。一般入試枠が狭まったため合格ラインが上がり、偏差値も上昇したのです」

 偏差値は一般入試だけが対象で、推薦・AO入試は対象外。「偏差値の高い学部でも推薦・AO入試枠が広ければ、コツコツ型で普段の成績がいい子や一芸に秀でた子は入りやすい。偏差値だけで入学難易度を測れない時代です」と説明する。

 大学通信によると、私立大進学者のうち推薦・AO入試は50・5%を占めるようになった。「受験生を多角的に評価するため導入された制度が、少子化による『全入時代』到来で、学生獲得手段になった。特に不人気校が一般入試枠を狭めて競争倍率を上げ、イメージアップを図る一方、AO・推薦枠を広げて学生を青田買いし始めた」と安田さん。

 18歳人口は減っているのに、大学や学部の数は増えている。全国に約800校の大学があるが、私立大一般入試の志願者数上位約20校に約5割の受験生が集中している。

 人気校でも一般入試枠を狭め偏差値を上げる「操作」がささやかれる。「偏差値が上がれば優秀な学生が来る可能性が高まる」(安田さん)からだ。逆に数年前、中央大理工学部情報工学科はホームページに「『偏差値操作』をすることなく、競争入試による入学枠7割を堅持します」と明記し話題になった。

 同科の鈴木寿教授は「偏差値が他学部や他大学より低い理由を調べると一般入試枠の広さが原因だった。それでも7割を維持した結果、学力検査に裏付けされた学力のある学生を集められている」。

 推薦・AO入試で将来有望な人材を集める大学もあれば、学力低下を招く大学も。事情は大学のレベルや人気度によりさまざまだ。だが、親世代は我が子に少しでも偏差値の高い大学を勧めがちだ。

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