もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

170709 賛否が割れるだろうなあ・・・。ETV特集「キミのこと聞かせてよ~木原雅子さんの出張授業~」

2017年07月09日 00時55分28秒 | つぶやき
7月9日(土):

今晩のETV特集「キミのこと聞かせてよ~木原雅子さんの出張授業~」を観た。きれいな話にまとめてるけれど、本音を言えば「当たり前過ぎる」結論。きれいごとでは済まない、中学校教員の学校現場での余裕のない過労状態、個々の子どもたちの家庭の事情(母子家庭、貧困、家庭の荒れ、クレーマー親、他)、を無視して、一方でスクールカウンセラーが配備されてるはずだが、それにも触れず荒れたクラスの問題の原因を思春期の中学生の不安定さと周りを気にする意識に、お互いを知り合うきっかけの無さに限定して、救世主のように木原先生のアイデアと取り組みで学校が変わる。この内容設定はウソくさ過ぎる。

一つの取り組みとしては面白いかもしれないが、学校現場の問題の原因を単純化して、それさえきちんと取り組めば学校は良くなる。という誤解を広げることになる。また、ベテランや中堅の先生方の余裕がなくぎりぎりの状況での取り組みに対して配慮が無さ過ぎる。木原雅子先生の取り組みを評価するが、番組の編集の仕方は安直で誤解に対する配慮が無さ過ぎる。

この番組は、きっと賛否が割れるだろうし、でなければ無神経で誤解を広げる配慮のない作品という評価になるだろう。少なくとも俺はそう感じた。学校現場は、そんなに単純ではない。何よりも、まず中学の先生方の労働環境にゆとりを保障すること。そして、個々の子どもたちの家庭事情(特に子供の貧困)への配慮、スクールカウンセラーなどの学校機能が生かし切れていない問題にこそ目を向けるべきだろう。最近は、SSW(スクールソーシャルワーカー)ってのも普及し始めてるはずだよ。

何よりも現場の中学の先生方に対して失礼な「きれい事」番組である、と思った。

【番組内容】京都大学の医学博士・木原雅子さんは、いじめや学級崩壊など課題を抱える学校で数々の出張授業を行ってきた。その手法はとてもユニーク。エイズの予防研究で培った“実践的な性教育”で、子どもたちに不安定な思春期の心と向き合ってもらい、そこから解決の糸口を探っていく。社会の変化と共に複雑になる子どもたちの問題と、大人はどう向き合っていけばよいか。ある中学校を舞台に、思春期の子どもたちと向き合った半年の記録。

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