もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

4 068 池内了 文/小野かおる 絵「親子で読もう 宇宙の歴史」(岩波書店:2012) 感想3+

2015年04月24日 00時59分31秒 | 一日一冊読書開始
4月23日(木):

249ページ   所要時間 2:05   図書館 定価3024円(本体2800円+税)、高価な本である。

著者68歳(1944生まれ)。専門は宇宙論・銀河物理学、科学・技術・社会論。

 20年前(1992年)に書かれた旧版「宇宙はどんなふうにはじまり、星や銀河、地球や生物は、どのようにして生まれたの?名著「お父さんが話してくれた宇宙の歴史」(全4冊)が1冊になって復活。」内容は、この間の新しい発見を踏まえている。

 今日は、職場で同僚の心無い言動に少し強く反発し、「ああ、また敵を造ってしまった」と嫌な気分を引きずって家に帰った。「今日も読めないのかな…」と思う一方で、「本を一冊読めば、一冊分の心の平安を得るが、逆も真なり。読めない日があまり続くと心に虚ろができた気分になり、落ち着きがなくなる。他人に偉そぶりたいのではなく、自分の心に充電するために本を読み重ねたい」との思いが強まり、先日図書館で手にした子ども向けの本書を、1ページ15秒ペースで読むことにした。付箋も抑制気味にした。

 親子の対話形式なので、とばして読める部分も多く、最後までたどり着けた。読後感は著者の本の常で、すっきり、爽やかである。感想3+だが、好著である。職場の嫌な気分をしばし忘れられた。印象的だったのは、もう分かっているつもりだった多くのことが意外とまとまった知識として整理されないままでしか頭に残っていないことを気付かされたことだ。特に、137億年前のビッグバン直後の宇宙の様子や46億年前の地球誕生後の大気の組成の変遷や、生物の海から地上への挑戦が思っていたよりも随分最近だったこと、大陸移動も新しくパンゲア大陸(?)もせいぜい4億年前など、自分が意外と分かっていなかったことがわかった。そして、子ども向けレベルで語り下ろされた「宇宙と地球の歴史」は興味深く、とても心地よかった。

■目次:はじめに
1 ビッグバン:宇宙のなりたち/ビッグバン宇宙
2 銀河のたんじょう:銀河と星/銀河のはくぶつ館/みんな星のこども
3 生きている地球:地球のたんじょう/地球はじゅんかんそうち/動く地球/地球のかんきょう
4 生命のひろがり:生命って,なんだろう/生命のたんじょうと進化/海から陸へ/サルから人間へ,そして……

・10光年でも、ロケットにのって10万年もかかるんだ。ホモ・サピエンスの歴史暗い長い時間だよ。略。そんなに時間がかるんだから、宇宙人が、よそのわく星へ行けると思うかい? だから父さんは、宇宙人はいるけれど、UFOに乗ってやってきたというのは、ウソっぱちだといってるんだ。 246ページ

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