もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

7 106 永田和宏「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」(文春新書:2017)感想3+

2018年08月13日 11時20分45秒 | 一日一冊読書開始
8月13日(月):  

207ページ     所要時間2:45     古本市場64円

永田和宏69歳/山中伸弥54歳/羽生善治46歳/是枝裕和54歳/山極壽一64歳

京都大学名誉教授で京都産業大学タンパク質動態研究所所長を務める永田和宏氏をホストにして組まれた京都産業大学での講演・対談シリーズ「マイ・チャレンジ一歩踏み出せば、何かが始まる!」をまとめた本である。

4人のゲストは当代一流のこれ以上望めない申し分のない人たちである。俺から見ても皆好ましい人たちである。また、知らなかった人だが、ホスト役の永田氏も相手によって話し方、内容の選定などを変えてとても良い加減の人だった。対談内容もそれぞれに性格が出ていて良かった。ただ、それにもかかわらずというべきか、本書の感想はそれほど高くはならなかった。理由は、一冊に4人という対談者の多さ故かな?としか言いようがない。全体に食い足りなさが残った感じだ。

決して内容に乏しいとか、いうわけではない。付箋はたくさんしたので、後日読み返せば、評価も上がるかもしれない。

【目次】第1章 山中伸弥(京都大学iPS細胞研究所所長) :失敗しても、夢中になれることを追いかけて/(対談)環境を変える、自分が変わる 山中伸弥×永田和宏
第2章 羽生善治(将棋棋士) :挑戦する勇気/(対談)“あいまいさ”から生まれるもの 羽生善治×永田和宏
第3章 是枝裕和(映画監督) :映画を撮りながら考えたこと/(対談)先入観が崩れるとき、世界を発見する 是枝裕和×永田和宏
第4章 山極壽一(京都大学総長) :挫折から次のステップが開ける/(対談)おもろいこと、やろうじゃないか 山極壽一×永田和宏

【著者情報】山中伸弥(ヤマナカシンヤ)
1962年生まれ。大阪府東大阪市出身。87年神戸大学医学部卒業、国立大阪病院で整形外科の研修医に。93年大阪市立大学大学院医学研究科修了。米グラッドストーン研究所博士研究員、奈良先端科学技術大学院大学遺伝子教育研究センター教授などを経て、2004年から京都大学再生医科学研究所教授。10年4月から京大iPS細胞研究所所長。「成熟細胞が初期化され多能性をもつことの発見」により、12年のノーベル生理学・医学賞をジョン・ガードンと共同受賞した
羽生善治(ハブヨシハル)
将棋棋士。1970年生まれ。埼玉県所沢市出身。二上達也九段門下。85年に史上3人目の中学生棋士、プロ四段としてスタート。89年、初タイトルとなる竜王を獲得。94年、A級初参加で名人挑戦者となり、第52期名人戦で米長邦雄名人を破って初の名人に。竜王も奪還し、24歳で史上初の六冠王、96年には谷川浩司王将を破って前人未到の七冠独占を達成し、社会現象に。2008年、第66期名人戦で森内俊之名人を破り、名人通算5期を達成、十九世名人の永世称号資格を得た
是枝裕和(コレエダヒロカズ)
1962年東京都生まれ。早稲田大学卒業後、テレビマンユニオンに参加。95年『幻の光』で映画監督デビュー。2004年、『誰も知らない』がカンヌ国際映画祭にて史上最年少の最優秀男優賞(柳楽優弥)受賞。13年、『そして父になる』でカンヌ国際映画祭審査員賞受賞。14年、テレビマンユニオンから独立。制作者集団「分福」を立ち上げる。16年、第8回伊丹十三賞受賞
山極壽一(ヤマギワジュイチ)
京都大学総長。1952年東京都生まれ。75年、京都大学理学部卒業、80年、同大学院理学研究科博士後期課程退学。(財)日本モンキーセンター・リサーチフェロー、京都大学霊長類研究所助手、同大学院理学研究科教授などを経て2014年10月、同大学総長に就任。78年よりアフリカ各地でゴリラの野外研究に従事。類人猿の行動や生態をもとに初期人類の生活を復元し、人類に特有な社会特徴の由来を探り続けている日本の霊長類研究の第一人者
永田和宏(ナガタカズヒロ)
1947年生まれ。滋賀県出身。京都産業大学タンパク質動態研究所所長、京都大学名誉教授。歌人


【内容紹介】京都産業大学での講演・対談シリーズ「マイ・チャレンジ一歩踏み出せば、何かが始まる!」。どんな偉大な人にも、悩み、失敗を重ねた挫折の時があった。彼らの背中を押してチャレンジさせたものは何だったのか。

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