職場に創世ホールの小西さんから電話があって、SFマガジン7月号に柴野拓美追悼のページが30頁超えて組まれており、その中に以前徳島新聞に載った徳島でのサイン会の写真なども紹介されてるから、ぜひご覧になってはいかがかと仰る。
もちろん自分が写ってるから記念になどと言う気持ちではなく、義理堅い小西さんの親切に応える形で、何十年ぶりのSFマガジン買って来た。
いろんな思いが去来する。
私が親しんだ60~70年代の頃のSFの熱の記憶、担い手であった作家たちの訃報。
否応無く時は巡り、すさまじい速さで時代が変遷してゆく。
今更のように“おいぼれ”は取り残され、迷子のように心細い境遇に陥っているという感覚のデジャヴ。
何故か、坂村真民の「花」という詩の
<花には散ったあとの悲しみはない ただ一途に咲いた喜びだけが残るのだ>
という一節が思い浮かぶ。
彼は本当に幸せだったのじゃないだろうか。
わたしは、ただに怠けてきただけかもしれない。