本日は、チャリティが終わったので(今更とは思いますが)7月に広島で開かれたSF大会のレポートでコレだけは“けじめ”としてお話しておこうと思ってたことで、ご機嫌を伺います。
SF大会にはいろんなプログラムがあるんですが、そのうちの友人が企画した分科会のレポートです。
「子供たちにSF本を」 と題したパネルディスカッション企画の実施だったのですが、“こいこん”のHPでは次のような案内がありました。
とーとつですが、最近の子供がどんな本を読んでいるかご存じですか?
そして、今の学校図書館には、SF全集が置かれていない、という事実をご存じですか?
「え?」と思った方、そして子供がSFを読んでくれないとお嘆きの保護者の方、古くからのSFファンにして児童向け作品もお書きになっている川端裕人先生と一緒に考えてみませんか?
これからのSFをもり立てて行くのは、今の子供たち。将来を担う子供たちに、SF者に、そしてSF本読みになってもらうことが重要。そのために、今何ができるのか、SF文学振興の作戦会議を始めましょう。
出演者
川端裕人 作家
滝直哉 SF文学振興会
下原正樹 広島市立亀崎小学校教頭
阿保陽子 某町立図書館司書
で、実際のところ、現場の下原先生や阿部先生も学校の図書館にはSFと銘打った図書はないと証言されてました。
何故かという問いに対しては学校図書の選択の仕組みの問題があることがまずあるにはあるが、阿部先生からは昔と比べると現実がすでにSFを追い越しているかに思える現状があるのではないかという感想が出て、これにはわたくしも大いに賛同の意を強くしました。
ゲーム機の3Dやお掃除ロボット“ルンバ”などそのままSFの小道具です。
また、出版側の裏事情としてSFというキャッチコピーがつくと敬遠される向きがあると言う話も出てました。
ただJAXAのはやぶさ人気などを観る限り宇宙や科学技術の進歩に対する興味がないわけではない。
そこで読み物としてのSFの魅力とは何なのかと考えた場合、やはり思弁的文学でありスケールが大きく受け入れる土壌の懐の深さといったことが挙げられるとは思うんですね。
ただやっぱり時代と共に古臭いと感じたり、明らかに変だと感じたりするものも出てきて淘汰されて行くものも出てくるんじゃないかと思いますが、ドキドキわくわくの代名詞であって欲しいと願うのはこれでも未だにSFファンではある所以。
読んでもらえれば面白さはわかってもらえるだろう、その取っ掛かりの手段として最近徐々に浸透し始めてきた「ビブリオバトル」を利用して広くその魅力をアピールしたいという提案を滝さんがしてましたね。
で、このビブリオバトルに反応示したのが、この分科会に参加していた2011年星雲賞受賞者の山本弘氏。
「僕、このビブリオバトルで小説のアイデアが閃きました」ですって。
他にも中国からSF作家の吴岩氏も参加してて滝さんと中国でも子供たちの間ではSFはあまり人気がなくなってきているとかってお話してた様子でしたけど。
たいしたレポートにはなりませんでしたけど、最後にパネラーの川端裕人氏、非常に物腰の柔らかい上品な御仁でミーハーな私はファンになってしまいましたとさ。おしまい。