喧噪と余韻 ーロビーにて

映画を待つ間にロビーの喧噪に耳を傾け、終了後は余韻に浸る。グラスを傾けながら、観終わった映画の話でも…。

アメイジング・スパイダーマン2(14年No.57)

2014-04-27 22:47:21 | 映画
 心躍らなかった。
 何故だろう。

 感情が、揺さぶられなかった。感情移入、しなかったから。

 感情移入出来ないというのと、また違う。何か、表面的な映像、ストーリーだけを追って、観ていた気がする。

 メインのストーリーが何なのか、見えなかったからだろうか。

 3Dを意識しすぎているように感じた、映像の影響だろうか。

 2時間23分の上映時間に、いろいろ詰め込んで、テンポは速いが、描写に深みがなかったのは確かだろう。


 映画は、音楽が聞こえはじめ、ソニー、コロンビア、マーベルとロゴが続き、歯車の映像から始まる。
 歯車が、腕時計へ。
 コンピューターを操作するリチャード・パーカー(演:キャンベル・スコット)。
 実験対象の蜘蛛を処分し、オズコープ社を後にする。
 ピーターを預け、妻メアリー(演:エンベス・デイヴィッツ)と姿を消す。
 姿を隠した2人は…。
 (冒頭で、姿を消した後のピーターの両親が、端的に描かれる。)

 スパイダーマンのマークが、スクリーンに大写しになる。
 スパイダーマンの背中が写し出される。
 ビルから降下するスパイダーマン。
 ビルからビルへ、スピーディーに移動するスパイダーマン。
 そこへ、プルトニウム強奪事件が発生する。
 パトカーとともに、追跡するスパイダーマン。

 設計図をたくさん抱え、オズコープ社へ急ぐ電気技師マックス(演:ジェイミー・フォックス)。抱えていた設計図を、道路に散乱させ、拾い集めているところへ車が…。
 危ういところをスパイダーマンに助けられる。

 犯人追跡を続けるスパイダーマン。
 プルトニウムを奪い返し、犯人のうち2人を捕まえ、主犯のアレクセイ(演:ポール・ジアマッティ)と残ったプルトニウムを追う。
 その途中でグウェンからの電話に出たスパイダーマン=ピーターは、パトカーの助手席に、グウェンの父親を幻視する。

 犯人を捕まえたピーター(演:アンドリュー・ガーフィールド)は、卒業式へ駆けつけ、授与にギリギリ間に合う。

 卒業を、メイおばさん(演:サリー・フィールド)と喜び合うピーター。
 ピーターは、グウェン(演:エマ・ストーン)の家族の後ろに、グウェンの父親を見る。

 その夜、家族と食事するグウェンを、店の外で見守るピーター。
 気付いて出てきたグウェンに、亡くなったグウェンの父親との約束の話をするピーター。
 すでに、何度も話し合ったことを繰り返すピーターに、グウェンは別れを切り出す。


 公開3日目の日曜日。地元T・ジョイ、11:15の回(2D字幕版)は、客層は幅広いが、観客数は30名ほどと、少し寂しい。劇場も、シネコンの中では小さい方。
 大きいスクリーンで観たくて、新潟まで遠征することも考えたが、実行せず。
 字幕は、菊地浩司さん。


 スパイダーマンに助けられたマックスは、誕生日の日、終業時間間際に、不具合の修理を命じられる。
 その作業中、感電事故に遭い、電気ウナギの水槽に墜落する。

 ピーターの友人、ハリー・オズボーン(演:デイン・デハーン)は、コルム・フィオール(演:ドナルド・メンケン)に伴われ、死に瀕した父ノーマンに面会するため自宅へ帰る。
 やがて、ノーマンが亡くなり、ハリーがオズコープ社の後継者になる。

 目覚めたマックスは、電気を操れるエレクトロに変貌しており、街に出た彼は、意に反して警官隊に囲まれ、スパイダーマンと対決することになる。


 観るまでは、スパイダーマン対エレクトロ、グリーン・ゴブリン、ライノの痛快娯楽アクション大作と思っていた。
 ところが、ストーリー的には、それらが主軸にならない。

 どちらか言えば、ピーターとグウェンのラブストーリーに、ピーターの両親が消えた理由が絡んだ線が主で、それにエレクトロの物語、ハリー・オズボーンの背負った宿病がもたらす悲劇などが織り込まれている体、のような気がする。

 ストーリー的に盛り込みすぎて、散漫になってしまい見せ場が盛り上がらなかった感もある。

 感情移入しなかった一因には、エレクトロとハリーのバックボーンが、彼らを完全な悪と思わせなかったこともあると思う。
 倒したところで、スッキリしない。
 それに、グリーン・ゴブリンとの対決シーンは、時間的にも短いし、アッサリしすぎている気がする。

 あまりネタバレは好きではないが、ライノとの対決は、予告編に若干のプラスで、マンホールの蓋を叩きつけようとするところが、映画のラストシーンだ。

 スパイダーマンのマークが大写しになり、音楽が始まり、電子的イラストのエンディングロール。
 =タイトル=
 文字だけの、エンディングロール。

 若干昔風の服装の軍隊。戦地は分からない。
 兵士を連れていこうとする男に、上官が止めに入る。
 そして、ミスティークに姿を変える。

 音楽が変わり、エンディングロール。


蛇足的感想1
 何で、エンディングロールの途中で、X-MEN(おそらくは「フューチャー&パスト」)の映像を挿入したのだろう。
 宣伝にしたって唐突だし、意味がよく分からない。
 今後、スパイダーマンとリンクするのか?


蛇足的感想2
 アレクセイを演じたポール・ジアマッティ。まったく気づかなかった。
 悪役のイメージがないからか。

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