日本の心・さいき

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為になるかも知れない本(その239-5)

2007-12-20 08:39:10 | Weblog
その8、仕事に徹する
 かなづち病院長の本の中の朝礼訓話のある1カ所に、「某市で、日曜日の休診日に、喘息発作の患者さんが4軒の医療機関を訪れ、診察治療を受けようとしたが、いずれも断られてついに死亡したと言うニュースが伝えられている。救急病院の西田病院では、年中無休の体制をとり、休日はもちろん、夜間においても、救急や重症に備えて常に、内科と外科の当直医が配置されている。どちらの当直医師にも(忙しくて)都合が付かない場合でも、一応外来患者さんがあれば、他科であっても、待機の医師にお願いするのは当然のことである。どうしても都合の付かない時には、院長まで連絡をする様に。その為に、院長の私は院内の5階に起居しているのである。そのことを忘れないで欲しい。」とある。これが80歳直の人の言った言葉なのである。理事長先生の毎日住んでいる自宅が病院の一番上にあり、救急車の音がすると、「今のは何の患者か?」と深夜でも上の理事長先生から電話が下の詰め所によく掛かってきていたのは、多くの人の知る所である。心臓病の持病を持っても、体の許す限り、いや体の限界を超えて実によく働かれた医者であった。

その9、救急医療に徹する
 理事長先生の医療に対する至誠の中で、私が最も尊敬しているのは、救急医療に対しての異常なまでの意欲であった。80歳になるまで、時間外に来た患者さんのカルテを全て毎朝サインしていた。あれ程までに救急医療を熱心にしてきていたのに、「生死の瀬戸際しか診療せぬ許せない救急病院」とまで小児の患者さんのことで○○合同新聞に掲載され、その為に(理事長先生の長男でやはり産婦人科医の)院長先生は丸刈りになり、理事長先生はそれ以上に悲しんでおられた様子で、私にとっては非常に胸の痛い思いである。県南地域に於いて今までにどれ程多くの患者さんが救急医療をすることによって救われてきただろうか。365日24時間受け付ける体制で、1カ年に1万人以上の救急患者さんを扱い、1日に平均1台以上の救急車が来院している病院は、少ないと思われる。その評価が生前に公にされることなく、しかも、近年になっても二次の救急指定病院になれなかったことは、誠に残念なことと思われる。
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