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為になるかも知れない本(その296)

2008-03-07 08:36:49 | Weblog
 西田病院小児科研修記(その4)  M4(○○○○)
 「悪いことはいわないから小児科はやめときなさい。きついし採算は合わないし・・・」「母校に残れば、何の心配もいらないのに。大学を出るなんてどうかしている」
 周りの多くの人はそう言います。しかし、敢えて、専攻に小児科を選び、研修は大学以外の病院を選びました。
 卒業生の7割以上が母校に残る中で、この様な選択をしたのは10人ほどしかいません(小児科は2人)。
 今は期待と不安で毎日が過ぎています。研修医時代の2年間は文字通り地獄の日々でしょうが、西田病院で田原先生から小児科を学んだという自身と持って頑張るつもりです。
 最後に、西田病院の今後のご発展をお祈り致します。ありがとうございました。 

 追加:以下は、中部病院医誌1989より引用。
 病院実習を終えて  M4(○○○○、京大)
 救急に力を入れている病院は、病院のレベルが格段と上がると聞いていましたが、中部病院の様子を見学させていただいて実感としてそれがわかりました。
 突然患者が飛び込んで来て、医師の技能が問われる。そこには医師と患者の1対1の関係があるだけで、医師の権威も何もない。緊急を要する患者を前にして必然的に患者中心の医療になる。また、その医療を支える人々、医師、看護婦のみならず、検査や事務までを含めたシステムも患者中心のものに変化していかざるを得ない。患者を中心に、それぞれの人がそれぞれの役割分担をこなし、うまく回転している。そんな、ある意味ではComfortableな姿が中部病院にはあります。
 中部病院はどうしてこんなに学生に人気があり、Extern希望も多いのでしょうか。その理由の根底には、大学病院や大学の医局に組み込まれて硬直化している中・大病院の姿に満足しきれないものを感じているからではないでしょうか。それを満たす為に、私を含めて学生たちは中部病院を訪れ、それぞれに満足して、何かを学びとって帰っていく。こういう所から将来の日本の医療が育っていくような気がしてなりません。
 他の多くの病院と大きく質が異なっているといっても、個々の先生方は取り立てて特別なことをしているわけではありません。一つひとつのProcedureを基本に忠実に性格に行うだけです。これがまた当たり前のようで実に難しいものだと思います。
 例えば、私は呼吸器と感染症の部門を主に見学したのですが、起因菌に非常に厳しくこだわっていらっしゃる。また、抗生物質の選択にも多くの検討を加えていらっしゃる。こんなにも厳しく、しかも基本に忠実に従っていらっしゃる姿勢を、私は他の病院も含めて初めて見たような気がします。自分の今まで勉強してきた内容や姿勢のいい加減さを痛感しました。今後の勉強の方向がきって変わっていくことと思います。



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