日本の心・さいき

日本の文化を通じて、世界平和を実現させましょう。

くだらない話でもなさそうな話(その6、田原結節)

2013-08-05 16:02:29 | Weblog
 私の姓は、田原で「たはら」と読むのですが・・・よく、「たばる」「たばら」「たわら」などと、いろいろと言われてきていますが・・・。
 医学部の同級生に、初めは、いちいち説明して、「たわら」でなく「たはら」ですと言ってきたりしていましたが、その内、もう面倒くさくなって、医師になってからは、周りから、「たばる」と言われても「たばら」と言われても「たわら」と言われても、「ハイ」と快く返事をしていますが・・・?!
 今は、初対面で説明する時には、一応、「田原」の言い方を説明するのに、「田原俊彦」の田原ですとタレントさんの名前を借りて、説明しているのですが・・・。
 医学部の専門課程で、心臓の刺激伝導系で、とっても大切な「房室結節」のことを知りました。これを発見した大分県中津市出身の田原淳(たわらすなお)氏に敬意を払って、「たわら結節」と言われています。
 ある時、大学の専門課程で、「中津の田原氏と親戚ですか?」何て医学部の教授から尋ねられ・・・その時、「君は”たはら”だね、房室結節は、”たわら”だったね・・・」何て言われたことがありましたが・・・。
 ところが、本当は、田原淳氏の「田原」の読み方、「たはら」が正解みたいなのですが・・・でも、世間では、もう、田原結節は、「たわら結節」となってしまった感じで、どうしようもないですね・・・?!
 田原淳氏の業績は、田原結節だけでなく、それ以下の刺激伝導系まで病理学的に解明しています。日本が誇れる偉大な人ですね。
 *心臓の刺激伝導系では、(歩調とり細胞がある)洞房結節→田原結節(房室結節)→ヒス束→脚(左脚・右脚)→プリキンエ繊維系→心室筋と伝わります。房室結節内での興奮伝導速度は、0.05m/sで、実にゆっくりとなっています(心房筋・ヒス束・心室筋は、1m/s、プルキンエ繊維系は、4m/s)。
http://mokajima.web.fc2.com/3324.htm(TAHARA)
http://www.pacemaker-navi.jp/shinzo/index02.html(刺激伝導系)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E5%8E%9F%E6%B7%B3(田原淳)

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原爆の悲劇を繰り返すこと勿れ(その1)

2013-08-05 13:13:14 | Weblog
 「おおう、今日もB29が1機空高く飛んでいるなあ。」と、私は隣の町田伍長に話し掛けた。
 「そうであります。4、5日前から毎日飛んでいるのに、爆弾1つも落とさないで、何の目的で飛来しているのかわからないですが、高射砲の弾丸でも怖いのでしょうか?」1万メートルの高度にて飛行中である。
 私は、陸軍兵器学校の専門の生徒の出身であり、三年生卒業前に大阪造幣所局に実習に行った時、高性能の自動一式高射砲が試作中であるのを知っていた。この新型高射砲は、軍事機密であった。当時広島には旧式の88式高射砲の陣地しかなく、高度5千メートルしか爆発信管調整が出来ないことを知っていた。だから、頭上高く飛来しているB29は、平気そのもので飛行中であったのだろう。私は船舶司令部整備教育隊より兵60名を引率し、比治山の兵器所に向かう軍事行動中にあった。
 その日、8月6日の朝8時頃であったろうか、雲一つない晴天に太陽は燦々と照り輝き、炎熱の電車通りを目的地に行軍中にあり、再び隣の伍長に「何処か涼しい近道はないか、暑くて堪らん。」
 実は、部下達も皆そうであった。とても細い路地道に軍行を進め、眼前に比治山公園を見た。思い出せば、数カ月前に田淵少尉と一緒に比治山公園の広場にて、初年兵の徒手教育訓練をしたなあと思った瞬間であった。
 突然にピカピカキラキラとあたかも電気のスパークの如き青白い光線が空を走って広がり、オレンジ色と化した。思わず熱いと驚いた間一髪、地球が破れんばかりのドカン、バリバリの強烈なる爆発音、耳は勿論、五体も張り裂けんばかり。とっさにあの大きなガスタンクに爆弾が命中したのかなと思った瞬間、今度は、ゴウーと物凄い音の轟く爆風の渦の中に巻き込まれ、一瞬、真っ暗な中で地上の全ての物が吹き飛ばされた。生き地獄の中の真っ只中にあり、私は地球上には立っていなかった。
 どのくらい空中にいたのだろうか?ふと気が付くと大木の折れる音、家屋の崩れる音、その他もろもろの轟音のする暗い民家の中から助けを求める声、呻き喚く声、人間であって人間の声ではない。先程までの広島は何処にあるのか?一体地球はどうなっているのか(どの様に表現したらいいのかわからない)。そして、先程まで私が引率していた部下は今何処にいるのか、一体、今どうなっているのか?
 私には重大な責任がある。あの物凄い爆風がだんだん薄れて行くに従って明るくなってくると、私と行動を共にして来た部下の姿が見え始めてきた。私の身近にいるはずである。まだ、はっきりと見えない。(後でわかったことだが、私は、右眼を負傷して視力がなかった)。
 やっと見えた。中腰になって戦友を助けている姿が、4、5名見えて来た。先程まで男前であった部下の美男子の顔は、今や一人もいない。汚れ果てた長虫が、血の中でのたうち回ってうごめいている。どうしようもない。私は今どうしたらいいのか?再び爆弾が投下されれば、私はどうでもいいが、全員が死んでしまう。 
 「早く防空壕に入れ!」と何回もどなっているのに通じない様である。一体、自分の口から声が出ているのか、それもわからない。
 私は戦争でいつ戦死しても悔いのない、女性も知らない独身者である。部下の多くは、妻子のある兵である。何とかして一人でも部下を救いたい。ふと頭に過(よ)ぎった。陸軍兵器学校時代、実行演習中、相模原で(陸士と同じ場所)泥沼田の中で銃を両手に支え、泥まみれになり、ブドウ畑を前進中、若井区隊長から「近本、貴様、腰が高い」と言われて、鞘付きの軍刀で強く腰と尻を殴られ、非常に痛かった記憶が甦って来た。
 かくなる上は、私の最後の手段を使う。一名の部下でも助けたい。尊い部下を助けたい。私はとっさに軍刀を腰からはずして持ち、正に鬼と化し、のたうち回る可愛い部下の連中の中に飛び込み、「早く防空壕に入れ!」と鞘の付いている軍刀で部下の背中・腰・尻を殴っていた(だが、実際にそうしていたかどうかわからない)。私は人間ではない、気違い野獣と化していたと思われる(果たして近くに避難すべき防空壕があったのだろうか)、ああっ、眼が見えない。無惨になっている地球が見えない。地球のどん底にいる(ここまでしか記憶にない)。後でわかったことであるが、この時、私は、頭部に3、4箇所のひどい裂傷を負い、血まみれになり、出血多量で倒れていたのである。
http://www.youtube.com/watch?v=aYHjANGfXyY

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