<1544> ヒ バ リ
陽春の 季節とはなる 日の光 タンポポが咲き 雲雀が揚がる
春になると、平野部のそこここにヒバリが揚がり、囀るようになる。よく見ていると、頭部の毛を立てた雄である。ほぼ真っ直ぐに揚がり、真っ直ぐに降りて来る。囀るのは縄張りを主張しているのだと言われる。これは恋の始まりを告げる光景であり、言わば、恋の季節の到来を意味する。地上に降りると、目敏くメスに向かって走り寄り、カップリングを目指す。
また、暫くすると、空高くに揚がり、ヘリがホバリングするように、羽を激しく振り、高度を保ちながら懸命に囀る。結構遠くまで聞こえる声で、姿は見えねど声だけは聞こえるということがしばしばである。一頻り囀り急降下して、また、雌に近づいて行く。ヒバリの雄はそれを何回か繰り返し、遂にはカップリングを成し遂げるようである。
昨年はネコを追い払うヒバリを目撃したが、あれは近くに巣があり、ネコを巣に近寄らせないための行動だったのではないかと思われた。今回は走るヒバリが目に留まった。 写真は左からヒバリの雌、空高くに揚がったヒバリの雄、雌を追って走るヒバリの雄、雌の方をうかがうヒバリの雄。