<2883> 大和の花 (949) コウスユキソウ (小薄雪草) キク科 ウスユキソウ属
山岳高所の岩場や乾燥した礫地に生えるウスユキソウ(薄雪草)の変種として知られる多年草で、草丈は10センチから15センチほど。茎は叢生し、葉は長さが2センチ弱のへら形で、毛が生え、全体に白っぽく見える。西洋のエーデルワイスは仲間である。
花期は7月から8月ごろで、花は枝先につき、灰白色の頭状花が白い苞葉の上につく。ウスユキソウ(薄雪草)の名はこの姿が薄く積もった雪のような印象にあるからで、コウスユキソウ(小薄雪草)はウスユキソウより小振りのためである。
本州の紀伊山地(奈良県の大峰山脈高所)と四国の山岳(おもに愛媛県)、九州(宮崎県)に分布を限る日本の固有変種で、大和(奈良県)では絶滅寸前種にあげられている。筆者は天川村の稲村ヶ岳(1726メートル)で2008年8月に一度出会ったが、そのときは一株だけで、シオガマギクと混生して見られた。 写真はコウスユキソウ(シオガマギクの葉も見える・稲村ヶ岳の礫地)。 寒菊の花の盛りの日和かな
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます