大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2019年08月08日 | 写詩・写歌・写俳

<2771> 余聞、余話 「 立 秋 」

      立秋やまこと暦の上のこと

 今日八月八日は立秋。立春に際し「春は名のみ」とはよく言われるが、連日の暑さは今日に及び、奈良盆地の大和地方は朝から猛烈な暑さになり、立秋ながら「秋は名のみ」の感。それにしても、四節気の中、立秋は立春、立夏、立冬に比べ、何か影が薄いような気がする。それは八月八日前後に大きい行事が立て込んでいるからに違いない。八月六日と九日は広島、長崎の原爆の日で、死没者慰霊と平和祈念の式典があり、十五日はお盆とともに終戦記念日で、この日にも戦没者慰霊の式典がある。また、この時期には毎年夏の高校野球が開催されている。

 俳句で言えば、自然に立脚して見える季語としての立秋があるのに対し、人事によっているこれらの行事や催しがこの時期限定の季語同然の意味を持ち、立秋よりもこれらの行事や催しの方が、一般の関心が強いからと言える。また、これに加え、地球温暖化が問題視される昨今の傾向として、立秋のこのころ猛暑が続くからと言える。

            

 今日はこの立秋ということで、思い立ち、朝方馬見丘陵公園に出掛け、午前中、立秋を思いながら歩いた。七月いっぱいみごとに咲いていたヒマワリ群は、このところの暑さ続きに圧せられ、ほとんどが花を終え、立ち枯れ状態になっていた。園地では暑さの中で草刈りが行われているが、まだ、刈られていない草地は盛夏独特の草いきれが見られ、そうした草深いところではキリギリスの鳴くのが聞かれた。

 また、サルスベリの赤、白、淡紅の花が咲き盛り、この花木の花も夏を思わせた。今日は池に風がなく、白い夏雲を水面に映しているのが見られた。そんな中、公園内で立秋を思わせる景物として秋の味覚クリが見られた。青い毬の実が大きくなっていた。それにしても、衰えを見せない暑さの中の立秋ということになる。 写真は夏雲の空や周囲の緑を映して静かな池面(左)と毬の実をつけた秋の味覚のクリの木(右)。