大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2016年03月30日 | 写詩・写歌・写俳

<1552> 旅鳥 シマアジ

         池水も 花を映して 春の色  

                                     

 馬見丘陵公園の池にシマアジが初お目見えし、野鳥フアンを喜ばせている。渡りの途中に立ち寄る旅鳥として知られ、秋と春に見られるカモの仲間である。大和地方で見られるのは珍しく、カメラを携えた野鳥フアンが望遠レンズで泳ぐシマアジの姿を追った。

         

 体長四十センチ足らず、雄は頭部に白く太いすじ、羽毛に縞模様があり、他のカモ類と見分けがつく。雌はコガモの雌に似るところがあり、わかり難い。マガモと違ってあまり警戒心がなく、岸辺の近くまで来るので撮影しやすい水鳥ではある。池にはどのくらい滞在するのだろうか。

  マガモは既に北に旅立ったか、池面にその姿は見られなかった。「月と花との名こそ惜しけれ」の思い切々たるところ。大和のサクラはこの週末あたりに咲き揃うのだろう。このところの暖かさではある。 写真上段は花を映す池面。写真下段は左から池に姿を見せたシマアジの雄。番いかそれともコガモの雌か、一緒に泳ぐシマアジの雄(手前)。初お目見えのシマアジを望遠レンズで追う野鳥フアンら。

  何処へか 水鳥たちは 帰り行く 惜別の花 身に点しつつ