<441> 小春日和
小春日や 塔の眺めも 長閑なり
朝方は冷え込んだが、日中は暖かく、大和は小春日和の一日だった。小春とは陰暦十月の異称で、現在の十一月に当たる。小春日和は天気のよいこのころのぽかぽか陽気を言う。今日はまさしくそういう日であった。
この好天に誘われ、斑鳩の里の法起寺周辺を歩いた。休耕田のコスモスは終わり、稲刈りの済んだ田が広がって見え、塔の眺めにも何か一段落したという感じがあった。これからはこのような小春日和の日があるかと思えば、しぐれる日などもあったりして、徐々に冬へと向う。
紅葉は里山から平地にも至り、ここ十日間ほどが見ごろであろうか。長谷寺、談山神社、奈良公園等々の紅葉に「今が見ごろ」という便りがしきりである。斑鳩の里の竜田公園のもみじも色づき始めた。どことも紅葉まつりを開き、紅葉狩りの人出に拍車がかかることを期待しているようである。 写真は初冬の田園風景 (後方は法起寺三重塔)。