大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2012年01月24日 | 写詩・写歌・写俳

<144> 雪 の 渓 谷
       まだ遠し まだ遠しまだ ここには春

                         
 「まだ」という言葉には、「なお」と同じようにその言葉の先に何かがあり、それを暗には言っているということが出来る。この句で言えば、春がそれに当たる。雪が融け、春が来ると、山肌は青みを得て、キブシなどがまず花を見せ、スミレなども咲く。また、「まだ」 という言葉には時が必要であることを意味することも言える。 しかし、時が要るけれども、その時は来るということが前提にある希望がその言葉には見える。 先ずは、待つことにしよう。