大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2012年01月22日 | 写詩・写歌・写俳

<142> シンピジュウム
         夢の花 妻は真冬に 咲かせゐる
   妻もインフルエンザに感染してしまった。まことに申し訳け
ない。そんな気持ちになっている。妻は昨年の十一月に混合ワクチンの予防接種をしているのでうつることはなかろうと思っていた。 ところが、私が熱を出して六日目の今日になって熱が出たのであった。
   で、朝一番に休日応急診療所に行き、診てもらったところ、 A香港型のインフルエンザであることがわかった。 私の方はカプセル入りのタミフルを処方されたが、妻の方は器具を用いる吸入式のリレンザを処方され、 器具の使い方に手間取りながら吸引していた。
   妻の話によると、診療所は超満員の盛況だったという。 これはA香港型が猛威を奮っている実態を示すものであろう。ところで、私の方は今日寝床を離れることが出来た。 体調がおかしいと思ってから一週間目である。 熱が出てからずっと寝床の中で、 ほとんど一つの部屋に釘付け状態だったので、 各部屋の様子などには目が行かずいたのであったが、妻が育てているシンピジュウムがこの何日かの間にみごと開花していた。それが今日目に入ったのであった。
   人間さまが病に悩まされ、「うんうん」言っている間にシンピジュウムは蕾を膨らませていたのである。 この一、二週間が一番の見ごろではないかと思われる。これから一段と寒いようであるが、花は慰めである。