大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2011年12月01日 | 写詩・写歌・写俳

<90> 落  葉
      落葉して 梢 あっけら かんとあり
    サクラの山。サクラはソメイヨシノ。成木盛んの由、春にはみごとな花を咲かせる。が、今は葉の散り敷く時期。 今日から師走である。すっかり葉を落とした木々の間からは空が透けて見え、梢は空中(そらなか)にあっけらかんとして感じられ、周辺に生えるネズミモチなどの常緑樹に比べ鬱陶しさがなく、明るい雰囲気である。
  この点、ほかの木でも冬場の落葉樹は気分が明るくなって いい。もちろん、寒中も進み、もっと寒さが厳しくなって、雪に被われるなどするようになれば、 また気分も違って来るが、初冬のころの落葉樹はいい。

                                                                              
  散り敷いた落葉はみごと、 散ったばかりでまだ色艶が失われず、 瑞々しさが感じられ、 踏んで歩くのがもったいないような弾力のある感触である。      落葉敷く 騒ぐものなく ありにけり