奈良県の建築家が日々思う設計事務所の家づくり日記、住まいの設計や住宅設計、注文住宅、注文建築、暮らしの事、収納の事

住宅の設計・リフォーム、暮らしのデザイン提案を家具や生活習慣まで丁寧に考えています。

住宅設計を考える際は住まい手さんの普段の掃除の仕方や暮らしについての意見も参考に色々と考えを派生させますが綺麗をキープする事により暮らしも心地よくなります。

2023年11月25日 | 収納・片付け・暮らし・インテリア

住宅設計を考える際には

住まい手さんの普段の掃除の仕方や

暮らしについての意見も

参考にさせていただきながら

色々と考えを派生させますが

綺麗をキープする事により

暮らしも心地よくなります。

※和モダンの家・廊下の飾り棚下に「地袋」収納スペースを配置

家のキレイをキープする。

理想やこだわりを

たくさん詰め込んだ家。

誰もが「この状態をキープ」と

思うのではないでしょうか?

でも実際には、

仕事や育児、家事等に追われ

バタバタと日々が過ぎ、

ふと家の中を見渡すと

気に入って新調したソファは

洗濯物置き場と化し、

お気に入りの雑貨を並べた棚には

ホコリがふわふわという事も有るかもしれません。

勿論、ダスキンやお掃除代行などの業者さんに

定期的に依頼されている方も

いらっしゃいます。

掃除の事を事前に考えたり

間取りだけではなくて

自分自身の生活を見つめて

家造りを考えておくだけで

随分とその差は生まれます。

片付けやすさ、

掃除のしやすさという

家造りの観点。

そもそも家はなぜ

「汚れていく」「乱れていく」のか?

答えはとてもシンプルで、

「掃除や片付けができていないから」なんです。

では「掃除ができていない原因」は

何だと思いますか?

勿論皆さん「忙しく」されていると

思いますし、

平日や休日の過ごし方で

時間の限界もあると思います。

だけど、

掃除や片付けの事にも意識をもって

思い立ったときに

すぐに掃除がスタートできる

環境をつくっておく

という事も大切だと思います。

これには「20秒以内」に

掃除がスタートできる環境が理想という

具体的な数値をもとにしています。

一つの指標としてですが・・・・・。

掃除を始める時に、

床や机の上にあるモノを

移動させる作業、

手前にあるものを一度出してから、

掃除機やワイパーなどを取り出す、

しつこいカビに効くと聞いて買った

強力洗剤の使用方法を読む、

掃除をいつするか、

今日1日のスケジュールを考える等

そういうことを考えているうちに、

「今日はもういいか」と

みるみるやる気がなくなってしまう。

きっと、誰もが一度は

経験があるのではないでしょうか?。

逆に、思い立った時に(20秒以内)

サッと掃除ができる

そんな環境があればどうでしょうか?

面倒と感じるよりも前に

行動ができれば、

掃除はできるようになる確率は上がります。

勿論、個人差はありますが

思い立ったときに

すぐに掃除がスタートできる環境で、

生活は必ず変化します。

ちなみに、この「20秒」という数値には、

人間学を元にした理由があり

人間は着手までに

20秒以上掛る事は

あと回しにする習性があるのだとか。

習慣化させたいことは

20秒以内に着手できる環境づくりで、

やめたい習慣は

20秒以上かかるようにする

環境づくりをしておけば、

ある程度

どちらも無理なく習慣化できるそうです。

ただし、行動には感情が伴うので

そこはきちんと整理整頓と

原理原則論も重要です。

モノを減らすという事。

モノの持ちすぎは、

掃除の「天敵」となります。

不要なモノにも容赦なくホコリはたまり、

不要なモノがあるために

掃除の効率は下がります。

何より、

不要なものがある日常に慣れてしまうと、

掃除のモチベーションが

あがりにくくなります。

久しぶりに改めて見ると

「これ・・・必要?」と感じるものや、

当たり前にそこにあり続け

疑問にも思っていなかったが

そういえば全く使っていない等、

多かれ少なかれ

あるのではないですか?。

引っ越しや大掃除

勿論家の新築やリフォームの機会は

リセットするべき

モノを減らす良い機会にもなります。

冷静に、

今と未来の自分に必要なモノかどうか、

見渡してみてください。

本当に必要なものであり

好きなものに囲まれた空間は、

きっと「この状態をキープしたい」という

モチベーションにつながります。

モノの指定席を決める。

よく聞く話しかも知れませんが

掃除前or掃除をしながら、

出ているモノたちを

戻さなければなりませんが、

戻す場所が決まっていなければ、

その度に作業が止まります。

せっかく掃除に着手できていても、

作業が止まると、

また面倒な気持ちが

沸いてきてしまいます。

あまり何も考えなくても

すぐにもとに戻せることは、

掃除を快適に進めるための

ポイントにもなります。

掃除用品の置き場所を見直す。

※掃除のしやすい床材の選定と提案・掃除道具類・備品の収納もしやすい収納付き手洗い

掃除機、クイックルワイパー、

激落ちくんなど

いくつか掃除グッズが

ご家庭にあると思います。

※取付パーツを極力少なくし掃除のしやすい素材仕上げのシステムバスの提案

それらは、

掃除をする動線上に

配置されていますか?

「汚れてきたな」と気づいた時に、

目の前にシートがあれば

サッと手に取って拭けますが、

わざわざシートを保管している場所まで

取りにいかないといけないと

「まだ大丈夫か」と流してしまいがちになります。

まずは、汚れに気づくことが多い場所を考えて、

その近くに掃除用品を

置いてみてください。

この段階ではまだ

掃除用品の収納方法は

気にしなくても大丈夫です。

気づいた時に目の前に掃除用品がある快適さ

を味わうことを優先してください。

ワンアクションで

掃除ができる環境だと気づいた時に

その場で掃除する事が

当たり前になってくると、

家全体の汚れ自体が

軽くなってきます。

汚れが軽いので、

強力な洗剤は必要なくなり、

掃除をする時間も

徐々に短縮されていきます。

※掃除を行いやすい環境をデザインした和風の玄関

特に「水回り」「玄関」は

気が付いたときにすぐに

拭ける、掃ける、捨てられる

という動線があると、

視覚的にも「いつもきれい」と感じやすく、

「掃除ができている」という

実感・満足度も高くなります。

また汚れにくい

素材や仕上げを考える事も大切ですし

逆に「汚れに気付きやすい」という考え方で

仕上げを考えるケースもあります。

間取りと一緒で

掃除や片付けの習慣化にも

答えはひとつではありませんから。

予防掃除が出来る環境づくり。

予防掃除とは、

汚れそうな場所にあらかじめ

予防策を施しておき、

掃除の手間と労力を軽減する方法です。

例えば、

換気扇用のフィルターなんかも

予防掃除の一つです。

逆に失敗例で多いのが

キッチンマット。

※キッチンマットを置かずに清潔な状態をキープする環境

床を守るためのマットですが、

マット自体を清潔に保つために

数日に1度洗濯をする事になりますし、

また、それなりにサイズ感があるので、

洗うとなかなか乾かない

仕方なく、

数枚所持することになるが、

保管場所がとてもかさばる。

この場合、

マットを無くせばよいかもしれません。

マットが無ければ、

洗濯の手間がなくなりますし

床に飛んだ水や油などは

その都度サッと拭くようにすれば

いつでもキレイな状態の床にも近づきます。

色々な便利グッズの情報を

目にするとつい「便利」と

期待してしまいますが、

一度自分の生活サイクルや

性格に合っているか、

導入前に考えるように

してみてください。

出来るところから

無理なく実践してみて

自分の掃除方法にあうかどうか

考えてみてください。

勿論、家の新築やリフォームの際には

片付けや掃除の事を

どのように考えるのかで

その後が変わりますから。

ご相談・ご質問・ご依頼は

ホームページContact/お問い合わせフォームから

気軽にご連絡ください。

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■やまぐち建築設計室■
  建築家 山口哲央
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
https://www.y-kenchiku.jp/
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家造り、間取りの計画と密接な関係のある家事動線と洗濯物の扱い方、例えば物干しに関しての家事作業をどのように家造りの中で捉えるのかによって暮らし時間も変わります。

2023年11月25日 | 住まいの水まわり住宅機器

 

家で過ごすことを考えた時に

家事をどのように考えるのかによって

間取りや部屋の位置関係にも

色々と繋がる部分があります。

※Rinnai 乾太くんカタログより抜粋

 

特に洗濯などの時間を

どうい考えるのかによっては

洗濯脱衣室をメインの洗濯場とするべきなのか

それとも部屋干し部屋や

家事室を考えるべきなのか

色々な間取りプランの方向性が

存在します。

 

家づくりを検討されている方のなかには、

現住居の動線が不便、

家事に費やす時間が長いなどの

家事ストレスを抱えている方も

いらっしゃるかと思います。

 

家事ストレスは

間取りで解消することもできますが、

設備を入れ替えることで

解消することもできます。

 

負担の大きいと感じる

家事の一つ「洗濯」に関連する事。

 

例えばですが設備機器での

ガス衣類乾燥機。

 

ガス衣類乾燥機とは

共働きで洗濯をするタイミングが

限られている方や、

家族が多かったり

スポーツをしていたり

着替えが多く必要だったりで

1日に何度も洗濯をする必要がある方などは、

洗濯にストレスを

感じているのでは?。

 

一連の洗濯作業の中でも

特に負担の大きい作業が「乾かす」です。

 

洗濯機から離れたところに

物干し場がある場合、

洗った後の脱水した状態でも

濡れて重い洗濯物を運ぶのは重労働で、

干す作業も手間がかかります。

 

最近では花粉やPM2.5などを気にして、

室内干しや洗濯乾燥機で

洗濯から乾燥までを

完結されている方もいらっしゃいますが、

この場合、

室内干しだと生乾きの臭いが気になったり、

洗濯乾燥機だと

乾くまでに時間がかかり、

1日の洗濯回数が限られるため、

不便さを感じている方も多いと思います。

 

また防犯の事や突然のゲリラ豪雨等も

環境の変化によって、

最近では衣類乾燥機の設置を

検討要素に入れる事も増えています。

 

特にガスを使用して

洗濯物を乾燥させる「ガス衣類乾燥機」はパワーがあり、

5㎏の洗濯物だと約1時間弱で済むなど、

電気式に比べて約1/3の時間で

すばやく乾かすことができ、

加えて洗濯機と乾燥機が分かれているため、

洗う・乾かすが同時並行で行え、

物干し場への移動や

洗濯物を干す・取り入れる作業が

省けることで

家事の時短化につながるなどの

メリットが多く、

家造りの打ち合わせの際には

基本的に「会話」の中「対話」の中に

盛り込ませていただくようにしています。

 

ガス衣類乾燥機の特長としては

家事時間を大幅短縮が出来るという事。

 

先にも書きました、

仕分け洗濯をされる場合や

1日の洗濯量が多いとき、

洗濯機と乾燥機が独立していると

洗濯機が2回目の洗濯をしている間に、

乾燥機で1回目の乾燥を行えて効率的です。

 

また、ガス式は

電気式よりも短時間で

乾かすことができるため、

家事時間を大幅短縮できます。

 

仕上がりが気になる臭いについても、

ガスならではのパワフルな温風で

乾燥しながら生乾き臭の元となる

菌の発生を抑制するため、

気になる方が少ないのも事実です。

 

手間を掛けずに

ふっくらやわらかな

気持ち良い仕上がりになる

というメリットもあります。

 

物干し場が小スペースになるということ。

 

衣類乾燥機を上手く活用できると、

間取りの中で

物干しスペースを

それほど大きく取る必要がなくなるため、

その分リビングを広くしたり、

ユーティリティや収納にゆとりを持たせたり、

間取りにもメリットが生まれます。

 

毎日の洗濯で

ストレスを感じている方、

家事動線で悩まれている方は

そういう部分にも目を向けて

家造りを検討すると

意外に解決する事も増えるかと思います。

 

ガス衣類乾燥機を

検討される場合の注意点。

 

ガス衣類乾燥機はガス機器のため、

設置には専用のガス栓や

排湿のためのパイプを設けるなどの

工事が必要となります。

 

設置条件を満たさない場合は

設置ができないため、

家を建てた後からですと

設置が難しい場合もありますので、

ガス衣類乾燥機を設置する

予定があるようでしたら、

新築時に設置するか、

将来的に設置できるように

計画されることをおすすめします。

 

間取りの工夫と暮らし方の工夫に

ソフト面とハード面からの

アプローチは大切だと思います。

 

暮らすことを考えて

そういう意識を大切に

家造りを楽しんでください。

 

ご相談・ご質問・ご依頼は

ホームページContact/お問い合わせフォームから

気軽にご連絡ください。

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  建築家 山口哲央
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暮らしの事を考えつつ家造りの主体となる土地(敷地)を考えるように、どのような場所で住まい造りを考えるのかによって外構(庭)も家もそうですが計画の内容が随分変わりますから。

2023年11月25日 | 暮らしの事イロイロ

 

建て物(家)を建てる際に

道路や隣地と

高低差のある土地を

購入検討するときの注意点にも

色々な考え方があります。

※奈良県高市郡で計画した高低差のある土地での住まい事例

 

奈良県はある意味平坦地が少なく

またそういった平坦地は

比較的人口が集中しています。

※奈良県吉野郡の高低差のある住宅地での平屋の計画

 

様々な価値観を考えて

山が近いエリアや

自分多にとって価値ある場所で

平坦地以外の土地を探されている方は、

隣地や敷地内で

高低差のある土地を多く見かけませんか?

 

また、土地情報を検索した際、

隣地や道路と高低差のある土地は

周辺の平坦な土地よりも

安く売りに出されているのを

目にしたことはありませんか?。

 

僕のアトリエにも

土地探しの件で色々ご相談をいただく際に

お話させていただいている内容の一部を

少し書いてみたいと思います。

 

奈良県で家造りを考えて

土地を探されている方の

参考になれば幸いです。

 

この「高低差のある土地」を

検討する上での注意点や検討方法について。

 

ここでお伝えする内容の「高低差のある土地」とは、

隣地または敷地内に

概ね2.0mに近い

高低差がある土地としてお話しします。

 

高低差のある土地を

検討する上でのポイント。

 

高低差のある土地を検討する際、

主に2つの

大事なポイントがあります。

 

不動産会社だけでなく、

建築関係会社にも

候補地について相談する。

 

建築会社に土地を見てもらい、

資金計画をして総額を把握する。

 

高低差のある土地は

周囲よりも比較的

高い位置にあることで

眺望や採光に優れているメリットがあり、

何より周囲の概ね平坦な土地に比べて

土地販売の「坪単価」が

安く設定されていることが多く、

価格的メリットが大きいように見えます。

 

しかし、

価格的メリットというのは、

一般的な住宅計画で考えた場合は

計画総額で見ると

ほとんど無いことが多いのです。

 

その理由は、

土地価格は基本的に

相場で決まっています。

 

概ね平坦な土地に比べて

安価な高低差のある土地では、

建物や外構で

余分に工事費用が掛かる場合が多くあります。

 

そのため、

結果的に「概ね平坦な土地」と「高低差のある土地」の総額には

大きな差がないという

場合があります。

 

想定される工事費用。

例えば、

道路よりも高い土地で

計画する場合、

土地に起因して

次のような工事が

必要になるかもしれません。

 

駐車場を計画する際、

土地と道路の高さを揃えるための

土を処分する費用。

 

高低差で重機や材料の搬入が難しい場合は、

重機を吊り上げる費用。

 

給排水の配管が

長くなる場合に発生する

配管延長費用。

 

給排水を上げるための

ポンプが必要な場合に発生する

ポンプ取付工事費用。

 

土を止めるための工事費用。

 

上記のように

高低差があることによって、

さまざまな費用が

掛かってくることが予想されるため、

土地の販売価格は

その分安くなっていることが多いです。

 

そのため、

総額の資金計画を見て、

土地を購入するかどうかを

判断されることをおすすめします。

 

もちろん、

その現状のまま上手に工夫して

土地を活用するプランも考えれば

価格を考えたメリットもありますし

価値観によっては「立体感を楽しめる家」も

設計は可能です。

 

また、2mを超えるような

崖や擁壁などがある場合は、

行政の指定で

土が崩れないようにするための

擁壁工事費用や、

崖が崩れた場合でも

建物が潰れないよう、

構造的に補強する工事費用などが

必要となる可能性があります。

 

※がけ地条例等

 

このような場合は、

工事の種類によっては

費用が数百万円単位となったり、

高さや条件によっては

建物の計画に密接な関係があるので、

比較的高額になることが

予想されますので注意が必要です。

 

これらを回避するには

行政指導が発生しない

安全な位置まで

建物を崖から離すなどの

検討を行う必要があります。

 

高低差のある土地を

購入したいときはどうするべきか?。

 

このような土地にかかる費用を

皆さま自身で調べ、

資金計画に反映することや

建物を検討することは難しく、

不動産会社でも

建築計画と付随して

詳しく教えていただけるところは

少ないと思われます。

 

そのため、

高低差のある土地の購入を

検討される場合は、

家づくりの観点から

事前相談されることをおすすめします。

 

土地探しで高さ2.0m~ご自身の身長程度や

それ以上の「高低差のある土地」の購入を

検討される際は、

行政指導による内容にも

地域で様々な内容の違いもあり

工事の計画等で

不透明な部分も増えてくることがあります。

 

最終的な建築計画の検討を視野に

土地の特徴を考えておくことが大切です。

 

そういった意味での

計画性を意識して

家造りの参考になれば幸いです。

 

暮らすことを考えて

そういう意識を大切に

家造りを楽しんでください。

 

ご相談・ご質問・ご依頼は

ホームページContact/お問い合わせフォームから

気軽にご連絡ください。

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