マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

はこさんお礼 SS

2018-09-21 00:01:17 | マクロス短編
はこさん毎度ありがとうございます。
今回はSSです。

母と娘
         【AD.2050年.9月21日.惑星シェラーナ】
中央集権主義者.ラクテンスと地方分権主義者ビンディランスの戦いの中の西暦2050年。
ライト・インメルマンとアサヒ・インメルマンの長男ハヤテ・インメルマンが生まれた。
ライトやアサヒの同僚達や親族一同は喜び、生まれてきたハヤテを祝福する。

それからしばらくして、アサヒは久しぶりに母ラウラと散歩しようと誘った。

ラウラ「珍しいわね、散歩に誘うなんて。ハヤテを抱いて?アヤメは?」

アサヒ「今はライトと遊んでいるから、散歩は嫌みたい。」

ラウラ「結構母親離れが早いわね、アサヒに似たのかしら?」

アサヒ「まさか・・・」

ラウラ「まぁいいわ、久しぶりに親子水入らずで散歩しよう。話したい事はかなりあるし。」

ラウラはアサヒからの誘いは嬉しかったらしく上機嫌である。
それにアサヒに抱かれているハヤテを見て、更に嬉しそうに見ている。

可愛がられているハヤテはと言うとすやすやに眠っており。
あまりの可愛さにラウラはハヤテの頬にキスをする。

この一連のやり取りをした後ラウラとアサヒは家を出て、近くの小川の近くを歩いた。

ラウラ「男嫌いで衛生兵業務に一筋だったアサヒがライトと結婚し、二人の子を生むとはね。」

アサヒ「最初はライトの事は嫌いだったんですよ、変人だしだらしないし。でもシェルバン紛争の時共に戦っていくうちにライトが私にとって大事な人だと気がついたんです。だから・・・」

ラウラ「なんだ・・・私と一緒なんだね。」

アサヒ「そう言われればだね、父さんと母さんのアンサーズ時代の武勇伝は子供の頃から姉さん達と楽しく聞かせてもらったけど・・・まさか私も母さんみたいになるとはね。」

ラウラ「そうかもね。」

二人は楽しく会話しながら歩く。
普段は共に新統合軍の軍人であり、共に話す機会は少なくなったが・・・

久しぶりに会話するとなんとなく懐かしさを覚え、新鮮さを感じる。

アサヒ「ねえ母さん。」

ラウラ「なぁに?」

アサヒ「私はライトと子供達と幸せに暮らせるかな?」

ラウラ「大丈夫よ、何も無ければ幸せに暮らせるわ。」

この幸せがいつまでも続けばいいな。
アサヒは母ラウラに問いかけるように言った・・・・・
返答は何も無ければ幸せに暮らせると・・・・

アサヒ「何事もなければか・・・・」

ラウラ「心配?」

アサヒ「心配じゃないわ、ライトがそう簡単に死ぬとは思えないからね。」

ライトと生まれてきた子供達と幸せに暮らせる・・・・・
アサヒはそんな事を想像し、無言の笑顔を浮かべる。

このままそんな人生を過ごせたら・・・・・

ラウラと散歩しながらずっとそんな事を考えており。
途中で立ち寄ったカフェの中でも考えており、ラウラから大丈夫かと心配される程であった。

だけど・・・・・

そのアサヒの願いは叶わず・・・・・・

幸せは不幸にも長く続く事がなかった。

          【AD.2060年 第1次ウィンダミア独立戦争】
ライト・インメルマン・・・・戦死。
ウィンダミア独立戦争の最中ウィンダミアの都市.カーライルに次元爆弾を落とした直後、死んだと・・・

その情報が家族に伝えられたのはライトから死んでから数カ月後の事・・・・・

ライトの死の報を聞いたアサヒは・・・・あまりにも衝撃な事であり・・・・膝をつきながら失神した。

吉野大樹「アサヒ・・・アサヒ・・・」

ラウラ「アサヒ・・・起きて・・・・」

アサヒ「母さん・・・・」

吉野大樹「大丈夫か、お前は失神して・・・・・」

ラウラと大樹は失神しベッドに運ばれたアサヒを心配して看病していた。
あまりの衝撃だったのか、アサヒの目から生気を失いもう死にかけ同然のような姿をしている。

アヤメやハヤテら子供達もそんな母親を心配した表情を浮かべ不安になる。
アサヒはゆっくり置きだし、顔を両手で押さえる。

そして視線をラウラに向け・・・・

アサヒ「ライトが・・・死んだのは嘘だよね。」

ラウラ「本当だわ、ウィンダミアの独立戦争で次元兵器・・・それに味方の基地を巻き込んで・・・・」

アサヒ「母さん・・・・冗談が・・・・」

ラウラ「冗談じゃない!!死んだのよ・・・・・」

アサヒはライトを死んだ事は嘘だとし、否定しようとする

が・・・・

ラウラによりライトは正確に死んだと言われてしまう。
大樹は後ろを向き、無言の子供3人を部屋から出す。

しばらく静寂が続くが・・・・・
次第にアサヒからすすり泣く声が聞こえる。

ラウラ「アサヒ・・・・」

アサヒ「ライトが死ぬはずがない、最後まで私と・・・・・母さん・・・・」

ラウラ「・・・・・・・今は寝なさい・・・・アサヒ・・・・」

あまりにも悲惨な姿の娘にラウラは何も言う事が出来ず・・・・
アサヒに毛布を被せ寝かせる・・・・

普段は勝ち気でしっかり子供達を育てていた。
今ではその面影が見えないぐらい衰弱していた。
ラウラは気の毒過ぎて、自分まで涙を流してしまう。

ズドォォン

ラウラ「アサヒ!!」

アサヒ「母さん離してよ、死なせてよ。」

ラウラ「何を馬鹿な事を言っているのよ!!死んで何になるのよ!!」

数ヵ月後、アサヒが自宅で子供達が学校にいない時に自身が拳銃で自殺しようとした。
非番でラウラが帰ってきた所にアサヒが拳銃で自殺しようとする光景を見て。
間一髪の所で阻止された。

だけど、拳銃は発射され銃弾がラウラをかすめるかのように傷がつき。
血が流れる。

アサヒ「ライトは死んだのよ、生きて行けない。」

ラウラ「あんたまで死んだら子供はどうなるの?誰があの子達を導くの!!」

アサヒ「私は・・・・私は・・・・・」

ラウラ「いい加減にしなさい、いつものあなたは何処に行ったの?かつてライトと共に戦った魂は何処に行ったの?そんな子供達を不幸にしたまま死んでライトが喜ぶの?」

頬から血が流れるラウラはアサヒを叱る・・・・・
子供のため、アサヒのために・・・・・

アサヒが自殺したら・・・・・悲しむのは子供達であり・・・・

もっととも一番悲しむのはウィンダミア独立戦争で死んで逝ったライトだと・・・・・

アサヒ「母さん・・・・・」

ラウラ「辛いのは分かる・・・・人生はそんなもんよ、辛くても直視し苦しみ成長しなくてはいけない時がある・・・・私もかつては・・・・大事にしていた人を・・・・もう1人で苦しまないで・・・・父さんや花梨や夕灯も・・・いるじゃない・・・アヤメ.ハヤテ.ハヤナも・・・・」

アサヒ「うん・・・・・」

ようやくアサヒは落ち着きを取り戻しラウラに抱きつき泣く・・・・・
辛いのは分かる・・・・・・

自分がマイクローン化し可変戦闘機パイロットになった時、多くの出会いを経験し・・・
多くの人間の死を見て来た・・・・・
そしてついには・・・・・自分の大切な人を・・・・・・

辛い事を経験し死にたいと感じた事がある。

だけど・・・そんな時こそ仲間が支えてくれた・・・・

ラウラはアサヒを抱きしめ、大昔の事を思い出し泣く・・・・・・・
もう娘にこんな辛い目に遭わしたくないと・・・・・・・

ハヤテ「母さん、じいちゃん.ばあちゃん行ってくるよ。元気でな。」

アサヒ「行ってらっしゃいハヤテ・・・・」

それから数年後、子供達は独立しそれぞれの場所へ旅立つ。
ハヤテはいろいろと放浪しブリージンガル球状星団に辿り着き。
ケイオス.ラグナ支部デルタ小隊の所属になり活躍したと・・・・・

そして5年後の西暦2072年・・・・・・

ラウラ「アサヒ・・・・」

アサヒ「母さん・・・・・ハヤテから・・・・手紙が来てね・・・・」

ラウラ「ハヤテから・・・何かしら・・・・」

ハヤテからの手紙・・・・・
この前届けられた手紙では小隊長兼教官になったと言っているから・・・・
その進捗だろう・・・・・・

だけど・・・・アサヒの表情が違う・・・・・・・

ラウラはそれを気にしながらハヤテからの手紙を読む・・・・・・

ラウラ「え・・・・・・・・・そんな事って・・・・」

ラウラは孫であるハヤテから来た手紙を見て固まる。
その手紙が意味する意味とは・・・・・・・

そして・・・・・・・・・西暦2072年・・・・・

銀河は各地の武装勢力とゼントラーディ.独立派集団による動乱の時代を迎えようとしていた。
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