章の変わり目で栞を挟み、閉じた本を膝の上に置く。
長らく同じ姿勢のままで疲れが溜まった首周りをほぐす。
揺さぶられた知性と野心が高ぶるのを、目を閉じて噛みしめるように味わう。
過去に読了した際にも感想文をなにかした書いた覚えがあるけど悪しからず。
『ジェノサイド』は、「このミステリーが凄い!(2013年)※略称このミス」で1位に輝いた作品であります。
とある寝付きの悪い夜にテキトーに開いたページからでも読み手を掴んで離さない面白さ。
590ページというボリュームと、本自体の重さはそれなりにストレスでありますが、それは作品が面白くなかった時の話です。
難解な表現が使われることもなく、どの描写もとても分かりやすく且つ見事に情景を伝えているものだと思います。
このミス1位(2013年)は伊達じゃない。
思うに、読書というのはなかなかその作業自体はとても単純なもので、尚且つ他と同時進行できるものではないうえに代替も不可能なので、このためだけに時間を割くというのはそれなりの心理的障壁を伴っているものだと思います。
しかし、字を追うだけだというのに広がる世界から得られるものには限りがない。
結局のところ、どんな感動も意識への作用の仕方が重要だということですな。
なんかオチのない感じになってしまったけど…
おーわり。
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