今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

東尋坊(福井県坂井市三国町安島)

2014年02月22日 | 名所・旧跡
特に目的地も決めず、全国地図を見て「行ってみるか」と気軽に車を走らせる
以前、能登半島で自殺の名所といわれる所で朝の5時に職務質問を受けたことを思い出し、近くに東尋坊があるので立ち寄ってみることにした

東尋坊(天然記念物、名勝)
駐車場に着いたのが午後4時過ぎ、雨も降っていたので周囲の土産店も店終いの準備をしていた



昔、平泉寺にいた「東尋坊」という僧は、怪力を頼りに、民に対して悪事の限りをつくした
東尋坊が暴れ出すと手がつけられず、誰も彼を押さえることが出来なかった
平泉寺の僧たちは皆で相談し東尋坊を海辺見物に誘い出す
一同が高い岩壁から海を見下ろせるその場所へ着くと、早速岩の上に腰掛けて酒盛りが始まった
その日は天気も良く眺めの良い景色も手伝ってか、皆次第に酒がすすみその内、東尋坊も酒に酔って横になり、うとうとと眠り始めた
東尋坊のその様子をうかがうと一同は目配せをし、真柄覚念に合図を送った
この一同に加わっていた真柄覚念は、ここぞとばかりに東尋坊を絶壁の上から海へ突き落とした



東尋坊が波間に沈むやいなや、それまで太陽の輝いていた空は、たちまち黒い雲が渦を巻きつつ起こり青い空を黒く染め、にわかに豪雨と雷が大地を打ち、大地は激しく震え、東尋坊の怨念がついには自分を殺した真柄覚念をもその絶壁の底へと吸い込んでいった



東尋坊が落とされた4月5日の前後には烈しい風が吹き、海水が濁り、荒波が立ち、雷雨は西に起こり東を尋ねて平泉寺に向ったという



海食によって海岸の岩肌が削られ、高さ約25メートルの岩壁が続く



岩は輝石安山岩の柱状節理でこれほどの規模を持つものは世界に三箇所だけであり地質上極めて貴重とされ、国の天然記念物及び名勝に指定されている



私は「高所恐怖症」なので岩に近づくことができない
昔、学業面で振るわなかったのは高いところに位置するのが苦手だったためか



写真が少ないのでデータを調べてみると5分間しか滞在していない



この写真の女性から高さを想像して欲しい
自殺の名所と言われているが、この高さから飛び落ちる勇気があるのなら何でもできる気がするが



東尋坊からの帰り道、海岸沿いに感じのよい入浴施設があった
車中泊の旅では入浴施設を探すのに苦労するため、その喜びは5年後の今でも記憶に残っている 


撮影 平成21年7月27日

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