私たちは親子です。ミルラの香り・・・・・・

2012年05月18日 | 日記
          

イングリッシュローズ 5月7日「メアリーローズ」の蕾です。

10輪の蕾をつけました。
                

メアリーローズは、1982年に海底から引き揚げられたイギリス海軍の船、
「メアリーローズ号」にちなみます。ヘンリー8世により1510年に建造され、
1545年フランス艦隊との戦闘で、炎上し海に。イングリシュローズの中では
一番先に咲きかけます。

9日ゆるゆる開き
         

10日の朝咲きました。そして翌11日花径は最大に。
    

メアリーローズの親は、「ワイフ・オブ・バス×ザ・ミラー」
咲くほどにやや花首を傾けて開花します。

香りは中程度のミルラ(没薬)の香り。ミルラは、古代エジプトでも使われていた香で、
フウロソウ目カンラン科ミルラノキ属の樹脂のこと。殺菌作用を持ち、鎮静薬・鎮痛薬
として用いられたとか。また、キリスト生誕の時に、東方の3博士が乳香・没薬・金を
贈り物にしたその一つ。

それは、イングリッシュローズの交配親のもとになった、「ベル・イシス」が
エアシャーローズ×ガリカローズの交配によるものであり、そのエアシャーローズに
ミルラ香があることからきているようです。といってもバラの香りですので、
いい香りがします。また、成分の分析からは、アニスの香りに分類されるようです。(1)

同じころ、早く咲き始めたイングリッシュローズがありました。
それは「グラミス・キャッスル」です。
9日
         
10日
         

この「グラミス・キャッスル」は1992年に作出されたイングリッシュローズで
交配親は、「グラハム・トーマス(黄色)×メアリーローズ(ピンク)」つまり、
先ほどのメアリーローズの子です。やはりミルラの香りもします。
12日美しい純白です。
         
この美しい白は、グラハム・トーマスの交配親の一つに、白の「アイス・バーグ」が
あるからです。

この名前は、シェークスピアの『マクベス』の舞台で、故エリザベス皇太后が幼少期を
過ごされた城にちなんでつけられたそうです。

私たち親子です。
             

             

(1)『薔薇のパルファム』による分析結果 p179参照