文章を書くのはパソコンで打ち込むことがほとんどで、手書きで記述するのはメモを取るときか、手帳に予定やその日の出来事を書くときに限られてきました。私は手帳に朝昼夜、その日食べた主な料理を綴っています。
作家の池波正太郎さんが朝食、昼食、夜食の献立を書くと、食べたものからその日に起こったことが連想できるという文章を読んで、十数年前から実行しています。食事の献立や主な出来事から、その日の天候、会った人たちの表情なども浮かんできます。
手帳に「午後」と書こうとして、「後」の筆順が思い出せません。ざら紙に何回か、書きましたが、この字でよいのか、自信が持てません。スマホで「ごご」と打ち込んで「後」の字を確認したありさまです。
後日、その日に行ったことで「風呂場の掃除」と書いたところで、「除」が正しいかどうか不安になりました。辞書を引いて間違いないとわかり、安心しました。これまで、字がわからないので辞書を引くことはありましたが、何千回も書いた字の書き方が不明になることはありませんでした。
これって、老人力がついた、と笑ってすませて良い話? と不安になりました。漢字やひらがなが書けなくなるのは、書字障害といって認知症の中核症状の一つとあります。中核症状は認知症患者ならば、誰にでも現れる症状です。ただ、書字障害は漢字やひらがなの全てが書けなくなる症状ですから、私は「その一歩」を経験したようです。書字障害が広がるようならば、「もの忘れ外来」を受診しなければなりません。
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