団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

「あと3日の命」と言って3日後に亡くなった先輩

2014-07-04 09:30:49 | 健康・病気

新聞記者時代の先輩、Iさんを偲ぶ会が先日、中之島のイタリア料理店でありました。一緒に働いた35人が集まり、特ダネ記者だったIさんを偲んで思い出話に花を咲かせました。Iさんは胆管がんが膵臓、骨まで広がり、5月16日、病院で亡くなりました。79歳でした。自宅に安置されたIさんは安らかな、いい顔をしていたそうです。

その3日前、私は先輩2人とともに病院に見舞いに行きました。車いすで病室から現れたIさんは体調は良く見え、40分以上にわたって病状や病歴、これまでの生き方などを語りました。疲れを残してはいかがと思い、途中でナースセンターに「話を続けて良いでしょうか」を尋ねたところ、「ご本人が話をしたいようなら、話してもらって結構です」と言われました。

それで、とうとうと続くIさんの話を聞いていましたが、40分を越えてから「そろそろ、おいとましよう」となりました。あとから見舞いに来られた80代の先輩記者が「頑張れよ」と励ましました。Iさんは「あと3日の命だよ」と小声ながら、はっきりした声で言いました。私たちは言葉を失いました。

この言葉通り、Iさんは3日後に天国に旅立っていきました。今年1月、あまりに体がだるいので、主治医の診断を受けたら、膵臓の腫瘍マーカーが正常値の10倍以上あり、すぐに入院しました。主治医の先生に「覚悟はできています。隠さないでほしい。あとどれくらい生きられますか」と尋ねたら、「長くて6月いっぱい」と告げられたそうです。

Iさんは、権力側が闇に埋もれたままにしておきたい不祥事を掘り起こす特ダネを次々とスクープした記者でした。私にとっては、記者としての覚悟から取材の仕方まで教えていただいた「先生」でした。先輩、安らかにお眠りください。

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« パチンコ店の防犯ビデオは超... | トップ | 悪くならなければ、巨悪から... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今井さんは私の高校時代の先輩です。私が大阪社会... (柳博雄)
2014-07-04 13:28:10
今井さんは私の高校時代の先輩です。私が大阪社会部時代、府庁ボックスを回っている頃、千里ニュータウン不正入居疑惑などで、華麗な活躍をされました。連日の紙面展開の中では、朝日の記者にも疑惑該当者がありました。大阪府の総務部長が、「府庁の不祥事件を洗い出すために、今井記者が特派されているというのは本当ですか?」とボックスまで尋ねに来たことがあります。私生活では、あまり親しくさせて頂けませんでした。私が社会部1年ほどで、府庁ボックスに詰めたことが優遇されすぎているとお感じになられていたようでした。身を粉にして働く記者がお好きでした。私のような偽物ではない、本物の記者が今井さんの周辺には多数集まっていたと思い出します。

コメントを投稿

健康・病気」カテゴリの最新記事