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2人以上の世帯における実質消費支出は、何と21カ月連続の前月割れとなっている。

2016年02月29日 | 経済

2人以上の世帯における実質消費支出は、何と21カ月連続の前月
割れとなっている。つまり、過去2年間、ほぼ毎月消費が減っている


2016年2月29日 月曜日

しゃれにならない深刻さ、日本の消費が危ない 日本の家計はすでにギリギリの状況 2月29日 加谷珪一

2015年10~12月期のGDP(国内総生産)は、消費の低迷によって再びマイナス成長に転落した。石原経財相は「記録的な暖冬による影響」との見解を示したが、多くの人はそうではないことを実感しているはずだ。このところ、日本の家計は相当厳しい状況に追い込まれており、消費を増やす余力がほとんどなくなっているのが現実である。

?これまで日本経済は、何とか消費だけは維持されることで、それなりの成長が続いてきた。もし、今回の消費低迷が一時的なものにとどまらなかった場合、事態は少々深刻である。今の経済状況において構造的な消費低迷に陥ってしまうと、政策的に打つ手がなくなってしまう。

マイナス成長は事前に予想されていたが

?内閣府は2月15日、2015年10~12月期のGDP速報値を発表した。成長率は、物価の影響を除いた実質でマイナス0.4%、年率換算ではマイナス1.4%となった。4~6月期に続いて2回目のマイナス成長である。今回、マイナス成長となることは、多くの関係者が予想していたので、市場に驚きはなかった。

?過去3カ月の鉱工業生産指数は、10月が前月比プラス1.4%、11月がマイナス0.9%、12月がマイナス1.4%と冴えない数字が続いていた。需要サイドの統計である家計調査の結果も同じである。2人以上の世帯における実質消費支出は、10月がマイナス0.7%、11月がマイナス2.2%、12月はマイナス1.0%であった。この統計にはネット販売の分が考慮されていないといった特殊要因を考慮しても、消費が著しく弱くなっていることは確実である。

?10月から12月にかけての輸出は金額ベースで約4000億円(貿易統計、季節調整済)、率にして2%のマイナスとなっていた。設備投資の先行指標である機械受注だけはまずまずの数字となっており、代表的な指標である船舶を除く民需の10~12月期見込みは、前期比プラス2.9%であった。

?消費が大きく落ち込んでいることや、輸出が伸び悩んでいることなどから、専門家の多くがマイナス成長を予測していたが、フタを開けてみると実際その通りであった。

?GDPの中でもっとも大きな割合を占める個人消費がマイナス0.8%と全体の足を引っ張っている。住宅が占める割合は低いものの、伸び率はマイナス1.2%とさらに落ち込みが激しい。一方、設備投資は事前の予想通りプラス1.4%となっており、これによって大幅なマイナスを回避した。輸出入については輸出以上に輸入が落ち込んだため、全体として寄与度はプラスとなっている。

日本の家計はすでにギリギリの状況

?GDPのマイナス幅自体はそれほど大きなものではなく、今回の結果によって、日本経済が景気後退に陥ったと断言するのは早計だろう。だが、頼みの綱であった個人消費が低迷しているというのは、今後の景気見通しを考える上で、気になる結果である。

?これまでの日本経済は、個人消費があまり落ち込まなかったことで、何とか成長を維持してきた面があった。だが消費の弱さが継続する事態となれば、影響は長期に及ぶことになる。1~3月期のGDPにおいても消費が弱かった場合には、少々深刻なことになるかもしれない。

?当たり前のことかもしれないが、消費が落ち込んでいるのは、家計の経済状況が苦しいからである。家計調査の結果を見ると、それは一目瞭然である。2人以上の世帯における実質消費支出は、何と21カ月連続の前月割れとなっている。つまり、過去2年間、ほぼ毎月消費が減っているという状況なのである。

?家計が苦しいことは別の指標からも明らかである。家計の豊かさを示す指標として多く人に知られているエンゲル係数が急上昇しているからだ。

?昨年(2015年)12月における家計の消費支出は31万8254円だった、この月の食料品支出は8万8327円であり、エンゲル係数を計算すると27.8%となる。12月は食料品支出が増えるのでエンゲル係数が増加することが多いが、2014年12月の数値は25.9%だったことを考えると、昨年と比べてかなり上昇したとみてよいだろう。

?2013年までは、エンゲル係数が25%を超える月はほとんどなかったが、2014年に入ってから25%を超える月が増加。2015年になるとその傾向がさらに顕著になり、昨年5月以降は、毎月25%を超えている。(後略)



(私のコメント)

日本の世帯の3世帯に1世帯は年金世帯であり年金が収入源になっている。つまり働き盛りの世帯から税金を徴収して年金世帯に回している事になります。少子化の原因もここにあり子供を育てている世帯から税金を取って、働いていない世帯にカネを配っている。

バランスが取れていればいいのですが3割以上が年金世帯では負担が大きすぎる。テレビを付ければ60歳代のスターが多く見かけますが、まだまだ働けるはずだ。しかし職安に行っても60代70代の老人を雇ってくれるところは無い。

自営業なら定年が無いからいつまでも働けますが、サラリーマンだと定年になれば会社から放り出される。つまり60歳では転職するには遅すぎるのであり、30代から40代で自営業などに転職するのが一番いい。大企業でもシャープや東芝のように40歳以上はリストラされて放り出される可能性がある。

同一労働同一賃金制度が導入されれば、年功賃金は無くなり労働者の流動性が高くなり転職するのが当たり前になる。給料を上げるにはスカウトされるような能力を持つか独立自営で一発当てるかするしか無い。公務員ですら非正規公務員が3割を占めるようになり、同一労働同一賃金制度で賃金の平準化が避けられないだろう。

そもそも非正規社員の増加で4割間で多くなれば社会問題化して、政治も何らかの手を打たなければならなくなる。一旦リストラされれな正規社員で再就職は難しくなり、派遣会社に登録して派遣社員で働かされるようになる。そうなれば賃金は半分になり、いつ首になるかもわからない事になる。

同一労働同一賃金法案が可決されれば、正規も非正規も無くなり雇用は流動化が促進されるようになる。高齢者でも働ける人を雇用するようになり、働きが悪ければいつでも首に出来るからだ。公務員でも非正規が多くなっているから公務員も終身雇用ではなく全体が年契約化されて行くだろう。

賃金の低下は加谷氏の記事にあるように、2人以上の世帯における消費支出は21か月も低下し続けている。2000年における消費支出は32万円だったものが2015年には29万円に落ちた。統計では大企業でも賃金が上がっても手取り収入が増えていない。消費税増税以外にも扶養控除が無くなり手取りが減ってしまったからだ。

年収が500万円のサラリーマンは90万円の年金を払っていますが、それでも年金は大赤字だ。その分が年金世帯に配られていますが、現役世代は生活が苦しくなる一方だ。かといって年金をカットすればそれだけ消費も減るから痛いところだ。年金の支給年齢を70歳まで上げてそれまで働いてもらえばいいのでしょう。

そうなると定年の延長などで会社も対応しなければなりませんが、40歳過ぎたら契約社員に切り替えて行かなければ会社全体が停滞化してしまう。19歳の新入社員も69歳の高齢社員も男も女も賃金は同じであり同じ働きを求められる。

賃金を引き上げるには生産性の向上が求められますが、日本企業は中国などとの価格競争の巻き込まれており今までのような企業体制では賃上げなど難しい。サービス業でも儲からなければ賃上げが出来ないから、画期的なイノベーションが無ければ賃上げは難しい。

例外は公務員であり法律一つで賃上げが出来る。足りなければ税金を上げてしまえばいいと言う世界だ。それが回り回って非正規社員にしわ寄せされている。しかし非正規社員の多くは若者であり政治に無関心であり選挙にも行かず、労働組合にも参加せず賃上げデモにも参加しない。これが問題だ。

中国や韓国などでは賃上げデモが社会問題化するほど盛んであり、日本では賃上げストは死語に近くなってしまった。若者の植物化が問題になっていますが、植物のように何も言わず何も語らない。結婚もせず子供も作らない。そして非正規社員のまま歳をとりリストラされる。仕方がないので企業もやる気のある若者を海外から採用しようとしている。


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