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『貸せない』、『売れない』、『自分も住まない』、三重苦の家は、税金を払い続けるだけになる

2015年02月28日 | 経済

『貸せない』、『売れない』、『自分も住まない』、三重苦の家を
相続すれば、維持管理費用と税金を払い続けるだけになる


2015年2月28日 土曜日

「空き家」を持っていると大損する!? 知らぬ間に法改正されていた 2月27日 現代ビジネス

1000万円が8万円に

千葉県郊外に住む両親が亡くなって以来、10年間にわたって「空き家」となった実家を所有してきた、佐野義之さん(67歳・仮名)が嘆く。

「新しい法律ができていたなんて、まったく知りませんでした。私は東京在住で、千葉の実家に戻る気はありません。でも自分が生まれ育った家を壊すのは忍びないと思って、何となくそのままにしていた。でも税制上の優遇措置がなくなるなら、もう空き家のままの実家を持っているわけにはいきませんよ」

2月末から密かに施行されようとしている、「空き家対策特別措置法」をご存知だろうか。更地の6分の1だった固定資産税の税率が更地と同様になり、空き家を持つ人は従来の6倍の税負担を背負わされる恐れがある新法だ。

昨年7月に公表された総務省の統計では、全国に存在する空き家は820万戸を突破。その中には、いわゆる廃屋になっていて、倒壊の恐れがあったり、ホームレスのたまり場になっていたりする住宅も少なくない。

そんな「危険な空き家」を減らすため、というのがこの特別措置法の大義名分だ。国土交通省によると、施行後から自治体ごとに空き家を調査し、5月末を目処に廃屋同然になっている物件を「特定空き家」と認定。所有者に管理をするよう、「指導」を行っていくという。

この「指導」に従わない場合は、いままで更地の6分の1だった固定資産税の優遇措置が外されるのだ。

「何が『特定空き家』の基準なのかは未だ定まっていません。おそらく、その選定は各自治体任せになるでしょう。つまり、毎月のように通ってきちんと管理をしている人を除き、誰もがこれまでの6倍の税金を支払わされる可能性があるんです」(住宅ジャーナリスト・榊淳司氏)

いつの間にか法案が通り、気づけば施行が決まっていたこの特別措置法。だが、この存在に気づいて慌てて空き家を売りに出しても、待っているのは厳しい現実だ。

前出の佐野さんが語る。

「不動産屋を回り続け、ようやく『買ってもいい』と言ってくれる人が現れたのは、10軒目くらいだったでしょうか。でもその買値は、何と8万円。父がいくらで千葉の家を建てたのかは知りませんが、100坪程度の間取りからいって1000万円くらいは間違いなくしたはずです。それが8万だなんて……。しかも、その不動産屋は『家を壊して更地にしてくれなくてはダメだ』と言ってきたんです」

家屋の解体を業者に委託した場合、かかる費用は200万円程度が相場。佐野さんはつてを頼り、何とか安くしてもらえる業者を探したが、それでも150万円程度に抑えるのがやっとだった。

「さらに、解体だけでなく、実家の荷物の整理にもカネがかかる。それも、業者に委託すると200万円近い見積額でした。合計で350万円の費用をかけて、8万円で実家を売る。千葉郊外とはいえ、実家は一応大通りに面し、裏は公民館です。まさかこれほどの大損になるとは、思いもよらなかったですね。

年間6万円程度の固定資産税が6倍になっても、空き家を持ち続けるのがいいのか。それとも、350万円の損を被ってでも売ったほうがいいのか。毎日妻と話し合っていますが、結論はまだ出せていません」

家は資産ではなく負債

少子高齢化が進む一方で、新築物件が年間約100万戸のペースで建築されているのが、現在の日本の不動産業界。それだけに、東京・大阪といった都市部ですら、六本木や麻布といった「超」一等地を除いて、住宅が余りはじめている。

地方ならばなおさら、今後買い手がつかない空き家は増えていく。それをそのままにするべきか。それとも損を覚悟してでも売るべきか。

「もはや迷っている場合ではない」と力説するのは、不動産コンサルタントの牧野知弘氏だ。

「私の知人は、バブル期に1億4000万円で買った横浜市内の高級住宅街の家を3000万円で売りに出したが、1年経ってもまったく買い手がつかない。物件によっては横浜ですらこんな状況なんですから、地方となれば、もう値段を気にしている場合ではない。

また、資産価値のなくなった家をそのままにしておけば、困るのは子供かもしれない。『貸せない』、『売れない』、『自分も住まない』、三重苦の家を相続すれば、維持管理費用と税金を払い続けるだけになる可能性があるからです。

不動産が『資産』だった時代は終わり、これからは郊外の住宅を中心に多くの不動産が『負債』になっていく。空き家を持っている人は、まずその認識を持ち、現実と向き合うことが重要です」(後略)



(私のコメント)

自分の住む住宅は持ち家がいいか借家がいいかの問題は、バブルの頃は持ち家がいいと誰もが思って多額のローンを組んで買っていた。老後の事を考えれば借家だと不安だという気持ちもあったのでしょう。しかし30年も経てば住宅の需給関係がガラッと変わって空き家だらけになってしまった。

何のために多額の住宅ローンを払って、30年経って払い終わったら自分の住んでいる住宅は誰も買い手がいない住宅になっていた。横浜の1億3000万円で購入した高級住宅が今では3000万円でも買い手がいない。いったいバブルとは何だったのでしょうか。

今でも100万棟の新築住宅が建築されているそうですが、30年後にはだれも買い手がつかない住宅も多数あるでしょう。30年後にどのような社会状況になるかは想定できないからこのような事になりますが、少子高齢化が進むことは前からわかっていた。

現在では借家の方が圧倒的に有利であり、マンションの賃貸料も下がり続ける事でしょう。もちろん都心の一等地は例外になりますが、空き家問題が進めばタタでもいいから借りてくれる人を探すようになるだろう。何故「借り手もいない」「買い手もいない」空き家だと解体するしかありませんが解体にも数百万円もかかる。

今までは空き家のまま放置していても固定資産税は安くて済みましたが、税法の改正で空き家だと6倍にも税金が上がるとなると放置も出来ずに毎年多額の税金がかかるようになります。過疎地ならそれでも税金はたかが知れていますが、大都市郊外だと固定資産税も高くなる。

今から考えれば土地神話とは一体なんだったのだろうか。土地は永遠に上がり続けると考えられていて、銀行は土地が担保ならいくらでも貸してくれた。しかしその土地がただ同然でも売れない時代になると、日本の金融そのものがおかしくなって銀行はリスクを恐れて金を貸せなくなってしまった。土地担保すら機能しなくなったからだ。

だから政府は意図的にインフレ政策で土地価格を引き上げようとしていますが、土地神話が崩壊して政府が金融を緩めてもインフレにならない。土地神話が崩壊してしまうと日本の金融制度も崩壊して金融が機能マヒになっているからだ。このような日本の失敗を外国は見ているからバブルが崩壊しそうになると各国の政府は金をばら撒くようになった。

このような土地神話を復活させるには、経済成長と人口の増加が無いと神話の復活は無理だろう。ならば「株式日記」では子供一人生まれれば毎年100万円配れと主張していますが、頭の固い財務省はやらないでしょう。しかし子供一人産めば教育費だけでも1000万円はかかります。

政府は戦前は子供を産めよ増やせよと言いながら、戦後は産児制限で堕胎も暗黙の承認で認めるようになり、それが今では少子化で子供を作れと言い始めた。政府は30年後が見通せないからこのような事になるのですが、その場限りの事しか分からないからだ。都市化と地方の過疎化は前からわかっていた事であり、地方に金をばら撒いても解決しなかった。

労働者のほとんどがサラリーマンになれば転勤はつきものであり、住宅は買っても意味がなく借りて住んだ方が合理的だ。ならば住宅は優良な住宅しか借り手は無いから、自然に住宅は集約化されて行くだろう。コンパクトシティ化が進んで職住接近した所にしか優良な住宅は作られなくなるだろう。


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