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日本の終身雇用制度は、最高の人材を使って最低の結果しか出せない最悪のシステムである

2016年10月26日 | 経済

日本の終身雇用制度は、最高の人材を使って最低の結果しか出せない
最悪のシステムであるのだが、その典型は、日本の官僚システムである


2016年10月26日 水曜日

日本人はなぜ学力が高いのに生産性は低いのか 2015年12月30日 永井俊哉ドットコム (要点のみ)

もしも企業が、業界最高の人材を集めながら、業界最低の業績しか出せないことに気付いたなら、企業は直ちに経営の在り方を抜本的に見直すに違いない。さもなくば、従業員たちは安い給料に不満を募らせて職場を去り、その会社の経営は立ち行かなくなるからだ。ところが、日本は、先進国で最高の人材を持ちながら、先進国で最低の労働生産性しか出せていないという最悪のシステムを長期にわたって放置し続けている。日本人は国内の待遇が悪くても海外にはなかなか逃げないし、日本は経済大国であるため簡単には破綻しないから、政治家たちはあまり深刻にはとらえていない。しかし、私たちは、この情けない状況を変えるために努力しなければならない。

日本企業が、頻繁に人事異動を行うのは、企業の部品である従業員を擦り合わせるためである。日本企業は、ボトムアップ型の意思決定を行うので、各従業員が会社の全体を理解しなければならない。だから、日本企業は、従業員に様々な仕事をさせ、他の従業員との人間関係を相互調節しながら、会社という全体に最適化したゼネラリストへと育てる。ゼネラリストといっても、その会社の特注部品として擦り合わされているので、他の会社の部品としては使えない。これに対して、米国では、スペシャリストを雇用し、特定の職務に従事させ、その組み合わせで会社全体を機能させる。スペシャリストといっても、業界共通の汎用部品なので、他の会社への転職は比較的容易である。むしろ経験を積むほど、スペシャリストとしての能力が高まるので、米国では、二十代の未経験者よりも四十代の経験者の方が就職が容易であるのが普通である。日本企業は擦り合わせの原材料として可塑性に富む若者を求めており、米国とは逆に、二十代の未経験者の方が四十代の経験者よりも就職が容易である。

エンゲージメントの違いもこれで説明ができる。日本の企業がやるように、労働者の希望とは無関係に担当する仕事を短期的に変えていると、自分の仕事に対する労働者のエンゲージメントは弱くなる。米国(というか普通の国)がやるように、労働者に、本人が希望する職種を担当させれば、自分の仕事に対する労働者のエンゲージメントは強くなる。単純作業が多かった工業社会の時代はともかく、知識集約的な情報社会の時代では、労働者に高度なスキルが要求されることが多い。職場を転々としてでも、自分が希望する専門職を続けることができる方が、スキルアップによって労働生産性が向上する。日本の労働者には、担当する仕事に対するエンゲージメントがなくて、生産性が低い一つの原因は、ここにある。

ヘイズ・リクルートメント・ジャパン株式会社が2015年に発表した「世界31カ国における人材の需給効率調査[19]」によると、日本は「人材が探しにくい度合 Talent mismatch」が最高スコアとなっており、労働市場の改革が勧告されている[20]日本では、データサイエンティスト、デジタルマーケティングのスキルを持つマーケティング担当者、経営や高いファイナンスの知識を持った財務・経理のスペシャリストは、募集が多い一方で人材の確保が難しいとのことだ。日本企業はこれまでジェネラリストばかりを育ててきたのだから、こうしたスペシャリストの確保が困難だと嘆いても、自業自得というものだ。

日本的経営をやめれば、日本の労働者は、欧米の労働者のように、スペシャリストとしてのキャリアを積むことができるようになり、「人材ミスマッチ」は解消されるようになる。では、日本的経営をやめた場合、既にゼネラリストとして育てられてしまった中高年の労働者はどうしたらよいのだろうか。実はゼネラリストに向いた専門職が一つある。それは経営者だ。経営者は、会社の仕事全体を把握しなければならないので、様々な職務を経験した経歴を生かすことができる。起業しようにも、資金がないという人のためには、「公的年金制度は必要か」で提案したように、公的年金で蓄積した保険金を一括で受け取れるようにすればよい。退職金と合わせれば、小規模な事業を起こすことができる。それで足りなければ、クラウド・ファンディングという手もある。

日本的経営には、人材を長期にわたって安定的に確保できるがゆえに、企業内教育によって人材を自社に最適になるように擦り合わせて育成することができるというメリットが経営者にある。労働者は、頻繁な人事異動により会社の全体を理解し、同僚との間で以心伝心的なコミュニケーション力を育みながら、ボトムアップの意思決定ができるというフォーディズムにはない力を発揮した。また、労働者は、長期雇用と年功序列賃金のおかげで安定した収入の増加を見込むことができ、ローンを組んで住宅や車を買うことができる、あるいは、結婚して子供を産むことができた。労働者が消費を増やせば、企業も儲かるので、日本的経営は、高度成長期には、こうしたフォーディズム的な好循環によりうまくいった。

日本的経営は、長い間幅広い業界で採用された結果、長期雇用は労働者の既得権益として法的に保護されるようになった。特に、1979年10月29日に東京高裁が示した「整理解雇の四要件」の判例は、解雇コストを高め、かつ不透明化することになった。

解雇を原則自由化すれば、直接雇用のリスクが下がるので、派遣労働者を間接的に雇用する必要はなくなる。正規労働と非正規労働との間に本質的な区別がなくなる。転職が容易になるので、中高年が再就職できないとか、ブラック企業が逃げ場のない正社員を酷使するとか、単身赴任を強制されるとかといった問題が解消する。解雇を自由化するだけでなく、最低賃金の規制も撤廃すれば、失業率は限りなくゼロに近づくだろう。そうなれば、低所得者のための公的支援に対する財政負担が減るので、減税のための財源を確保しやすくなる。減税を行えば、さらに雇用は増えるだろう。解雇規制や最低賃金規制など、労働者の権利を守る規制を廃止したほうが、かえって労働者の権利は守られるのである。

解雇規制によって守られた終身雇用というのは、預金保険で守られた銀行預金のようなものだ。日本人はリスクが嫌いなので、マネーは大銀行の預金という安全地帯に集まって、そこでろくに活用されずに低金利に甘んじているし、優秀な人材は大企業や公官庁の正規雇用という安全地帯に集まって、そこでろくに活用されずに飼い殺し状態になっている。日本経済を成長させるためには、こうした死蔵されている資源をフルに活用し、そのポテンシャルを最大限顕在化させなければならない。そして、そのためには、安全地帯をなくさなければならない。実質金利がマイナスになったことで、銀行預金が安全地帯ではなくなった。次になくさなければならない安全地帯は終身雇用である。

マネーのリスク・オン、人材のリスク・オンに続いて行わなければいけないことは、ビジネスのリスク・オンである。日本の労働生産性は、製造業よりもサービス業の方が低い。これは製造業(農業を除く)はグローバルな競争にさらされているのに対して、輸出入が困難なサービス産業はドメスティックな性格が強く、これまで政治的な思惑から規制や補助金などによって保護されてきたからだ。だが、規制や補助金で守られた安全地帯を作ってしまうと、サービス産業はそのぬるま湯につかって生産性の向上に努力しなくなってしまう。生産性を高めるためには、市場原理を徹底し、生産性の低い会社を淘汰しなければならない。

こうしたビジネスのリスク・オンは、人材のリスク・オンの後にしなければならない。なぜなら、そうしないと「雇用を守れ」だの「弱肉強食を許すな」だのと言って反対する人が出てくるからだ。終身雇用制度を前提にすると、個人を守るためには、個人が所属している事業者を守らなければならない。そこで、弱者保護という名目で、弱い個人ではなくて、弱い事業者が保護されてきた。こうした弱者保護は一番やってはいけないことだ。北欧の福祉国家は、日本以上に弱者保護をしていると多くの日本人は思っているが、北欧の福祉国家は、弱い個人の保護をしても弱い事業者の保護は原則として行わない。企業に弱肉強食の競争を行わせているからこそ、その高い収益に基づいて、個人に対して高福祉を実現することができるのである。

だから、日本という国は、多くの日本人がそう思っているような、低福祉・低負担の米国と高福祉・高負担の欧州の中庸を行く中福祉・中負担の国ではない。日本は、弱い個人ではなくて、弱い産業を保護した結果、生産性が下がり、そのため福祉を充実させる原資が減って、低福祉・高負担の国になってしまった。負担を減らしつつ、セイフティ・ネットを強化するには、解雇規制を撤廃し、転職の自由を確保した上で、競争力のない事業者を退場させればよい。そうすれば、生産性が高まり、雇用、所得、税収が増え、不幸にして失敗した者に対する保障をも充実させることができる。弱肉強食の自由競争は弱者を虐待すると思っている人は、この点をよく留意するべきだ。

政府は、たんに産業の保護をしてはいけないだけでなく、「成長産業」の育成をもしてはいけない。官僚によるターゲティング・ポリシー型の成長戦略が失敗続きであることは既に述べた。日本の終身雇用制度は、最高の人材を使って最低の結果しか出せない最悪のシステムであるのだが、実はその典型は、日本の官僚システムである。キャリア(国家総合職)には、東大法学部をはじめ、日本で最高クラスの人材が集まっているが、上意下達の官僚組織の中でルーティン・ワークを繰り返しているうちに、自ら主体的に考え、行動する能力が奪われ、無能な人材になっていく。古賀が言うように、「霞が関は人材の墓場[35]」である。

古賀は、官僚として在職中、行政改革担当相の下で天下り問題に取り組んだが、実は、この問題は、日本全体の終身雇用制度を廃止しなければ、単独では解決しない。官僚はピラミッド構造なので、ほとんどのキャリアは出世競争に敗れるが、彼らを解雇できないので、天下りという形で処遇の面倒を見なければならない。その結果、必要もない天下り先が作られたり、行政と癒着する企業ができたりした。同じような現象は大企業にも見られる。出世競争に敗れた中高年社員を出向させるため、あまり必要性のない子会社が設立されたり、無意味な部署が作られたりしている。ある組織が必要としない人材でも、他の組織が必要とすることはある。従業員として手に負えない反逆児も、経営者としては有能かもしれない。転職と起業が容易になれば、役所や企業が活用できない人材にも、高い付加価値を生み出すチャンスが与えられるようになる。



(私のコメント)

日本のホワイトカラーの生産性の低さは、以前から問題になってきましたが、日本型の雇用システムは高度成長期にはそれなりに機能はしても、低成長期に入ると欠陥が明らかに見えて来た。日本企業は要するにスペシャリストを嫌う傾向がある。

霞が関の官庁でも、よく専門家会議が行われていますが、単に専門家は官僚たちからは低く見られている。専門家は意見を言うだけであり、実際に決めて実行するのはわれわれ官僚だという見方をしている。官僚はゼネラリストであり、各部署を頻繁に人事異動で経験をする。だから一つの部署に長くいるスペシャリストを下に見るのだ。

その様なシステムを日本企業も真似をしていますが、大学の新卒者を一斉雇用して、様々な部署を人事異動で経験しながら出世して行くと言うシステムだ。彼らはゼネラリストとして要請されるから、本人がいくらこの仕事がしたいと希望しても、そのような希望は受け入れられない。

私自身も銀行に就職したが、投資ファンド的な仕事はさせてもらえず、融資係も半年余りで異動させられた。これではせっかく仕事を覚えても、またすぐに移動で新しい部署の仕事を覚えなければならない。これでは能率が上がる訳がなく、生産性も上がる訳がない。

能率的な事を考えれば、自分のやりたい仕事を長く担当し続ければ、能率が上がって生産性は向上するだろう。そしてスペシャリストとして業績が上がれば給料などで能力給として上げて行けばいい。しかし日本的なシステムではスペシャリストは経営者としては使いにくい。経営者は専門的な事が分からないからスペシャリストの力が強くなってしまう。

私自身が、銀行で不動産部門の投資のスペシャリストとしてなった場合、支店長や本部役員は、不動産投資の経営方針について私の意見を聞くような仕組みになり、経営幹部としては仕事がやりづらくなる。上下関係よりも能力が業績のバロメーターになるから無能な幹部はスペシャリストからバカにされる。

私自身も、支店長や営業本部会議でいろいろ意見を言ってきましたが、私の見込み通りになっても、私は出世もせず外回りの預金集めをさせられてきた。この仕事は私はしたくなかったから、適当に手抜きで仕事をしてきた。要するに給料さえもらえばいいと割り切ったのだ。そして不動産業へと独立起業した。

だから永井氏の指摘する点はもっともであり、霞が関でも最高の人材を集めながら、人材を使い潰して、東大出の財務官僚も見事にバカになって行く。まさに霞が関は人材の墓場であり、優秀な人材を育てられず、スペシャリストを育てたがらない。終身雇用、年功序列では会社に忠実な人材は育てられるが、能力の高い人材は育たない。

能力の高いスペシャリストは、容易に同業他社に転職が出来るから、有能な人材を囲い込めなくなる。その会社でしか通用しないような倫理が身について東芝の事件のような事が起きる。結局、電気の技術者たちは専門の知識が生かせる韓国や中国の電気会社に転職して行きましたが、ロボット時代になっても、日本の電気会社はロボットを作れなくなってしまった。ロボットのペッパーはフランスの会社で中国で作られている。


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Unknown (馬鹿者!!)
2016-10-26 13:56:11
馬鹿者!
優秀な官僚を無能呼ばわりとは何事か!
全く以ってとんでもない言いがかりである。

今になって考えれば、官僚批判が始まってから日本の国力は傾きだした。
優秀な官僚の努力に報いるには、消費税を20%程度に増税して再就職と官僚手当ての拡充の財源を確保する必要がある。

バカな愚民どもは黙って官僚の言うことを聞けば良い。
Unknown (八坂)
2016-10-26 14:15:34
>ロボットのペッパーはフランスの会社で中国で作られている。

とうとうロボット分野でも中国に勝てない国になったか、、、

せめて東アジアの同文同種くらいのレベルまで回復したいものだね。
Unknown (北野武(69))
2016-10-26 14:30:09
北野武(69)に仏最高勲章 ・・ ナポレオン創設のレジオン・ドヌール勲章を
。過去にフランス芸術文化勲章最高位のコマンドールも受賞。

DMM等を名乗った架空請求詐欺メールがランダムで不特定多数(無差別)に大量に送信されています。ショートメール(SMS)で架空請求の詐欺メールが届いても、個人情報を明かす事になりますので返信等しないよう注意しましょう。

DMMを装った架空請求にご注意ください/DMM.COM
架空請求メールについてのご注意 | SQUARE ENIX
http://www.jp.square-enix.com/info/090205.html
【重要】フィッシング詐欺サイトへ誘導するメールやメッセージにご注意ください- SQUARE ENIX
Unknown (Unknown)
2016-10-26 14:49:49
>霞が関でも最高の人材を集めながら、人材を使い潰して、東大出の財務官僚も見事にバカになって行く。

バカというより、保身のためにしか脳が働かない。

■【三橋貴明】財務省と構造改革
 http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/10/26/mitsuhashi-485/
 とにもかくにも、財務省としては公共投資を減らせれば何でも構わないわけで、構造改革派に加担もすれば、B/CのBに防災を入れることも妨害し、更には建設技能労働者のデータについても平気で嘘をつくわけです。
 この嘘つき共が、最も権力を持っているというのが日本の不幸です。
Unknown (Unknown)
2016-10-26 16:05:08
ブログ主の言いたいことはよくわかるが、これが日本の金の循環システムである。
日本においてこのシステムを理解できないものは、億以上の金をつかむことはできない。せいぜいアパートのオーナーどまりだろう。残念ながらアパートのオーナーでは起業のスペシャリストとは言い難いのだ。何故なら雇用を創出できないからである。個人事業主と何ら変わりがない。

欧米の企業(グローバル)ならその道のプロすなわちスペシャリストが重宝がられるはずだ。
しかし、日本においては社畜生産システムを守る、かばん持ち達が重宝がられる。したがって日本の銀行で出世しようと思うなら、この日本型システムに順応する必要がある。ブログ主はこれに納得がいかないのだろう。日本の政界や官僚界ではこの事例はよくある風景で、議員の接待になると、もはや狂気の沙汰である。都議会ドンとやらの問題でも、ほとんど生産性のない連中が権力をにぎり、利権をよいように貪り食う構図とあまり変わらない。

その裏には未だに酒・金・女をあてがっていいように人を操る構図もある。彼らの頭には生産性の向上や従業員の幸福の事などはまったくない。女のアソコの事しか念頭にない。おおよその日本企業のトップも同様である。

バランス (笑氏)
2016-10-26 16:09:00
かと言って、スペシャリストばかりでもなりたたない。
採算度外視の職人集団では、高スペック過ぎる無用の長物ばかりになってしまうかもしれぬ。
優秀なゼネラリストも絶対に必要。
要は、バランスの問題。
Unknown (罪匪チョン三の罪業)
2016-10-26 16:38:50
・6割超が「人手不足」=財務省調査 時事通信 10月25日

・日本の男女格差、111位に悪化 G7で最下位

・安倍チョン三政府、年金すでに30兆円損失の可能性をひっそりと認める

・謝蓮舫二重国籍の疑い真黒な民進党蓮舫「シャブ逮捕歴男と密会 実態は支那共産党の工作員だ 蓮舫の父親の謝哲信は、バナナマフィアであり、「黒い霧事件」について国会議事録。
「黒い霧の台湾バナナ事件」不正な畜財をなした蓮舫の祖母「陳杏村」の話。不正に集めた資金は、支那共産党の幹部にも流れた
「中国と米国の衝突が起きる」ドゥテルテ大統領、議連メンバーに訓戒垂れる (ドゥテルテ大統領(71))
2016-10-26 16:45:08
国会議員でつくる日比友好議員連盟メンバーと東京都内のホテルで会談し「中国が大きくなってくれば、米国との間で衝突が起こる可能性ある」。

【放言=爆バク言=直球=大統領】
ドゥテルテ大統領遅刻中毒、経済界の歓迎昼食会にも30分以上待たせる。 
提案 (八坂)
2016-10-26 18:53:05
アパート大家も経営能力を発揮して不動産業の生産性を上げよう。
その為に民主的な選挙でアパート大家を選んではどうだろうか?
それでも消費税は上がる (Unknown)
2016-10-26 20:50:09
この所、株も為替も案外良く米国大統領選がほぼ決着したからだろうか。

日本経済もアベノミクスで順調に回復しており、雇用情勢もバブル期を越える数字を示している。
来年の新卒採用予定も好調で、すでに水面下では就職戦線が始まっているようだ。それどころか大学1,2年生からインターン制度を導入して企業は優秀な学生の確保に必死のようだ。
また高卒の多い現業職でも自衛隊などは勧誘員が高校や役場を回って生徒の勧誘に回っているようだ。
まさにバブル期の就職を思わせる光景だ。

日本の国家主導体制、企業の終身雇用・年功序列制度は戦後の混乱期から日本経済を復活させ、あの官僚たちの暑い夏から40年で日本経済はここまで来た。
外貨保有額、海外投資額など流動性資産に限れば世界一の富裕国だ(ただし国土や資源が無いので真の富裕国ではないが)
これもすべては身を粉にして国家のために働いた官僚達や終身雇用制のもと必死で働いた企業戦士の賜と言えるだろう。

米国型の新自由主義、人材流動制度は確かに有能な勝ち組にはすばらしいかもしれないが負け組には厳しい。たとえ有能であっても業績の上がらないファンドマネージャーや企業管理職は容赦なく切り捨てられる。
一般社員も毎年下位の5%は自動的に解雇される。

また理系のスペシャリストであるポスドクについても競争は激烈でパーマネントの職を得られるのはごく少数だ(例外は医師MDのポスドクのみ)
理系ポスドクについては日本も同様でIPS山中教授も
ポスドクの悲惨な状況を常に訴えている。

1%の勝ち組が富の9割を握るのが米国だ。
それが今回の大統領選で問題の多いトランプ氏が出てきた理由でもある。

日本は今後とも国家・官僚主導体制、企業の終身雇用・年功序列制度を採ることにより米国とは違った中流層の厚い安定した成熟社会体制になるのは間違いないだろう。

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