株式日記と経済展望

株式をはじめ政治経済外交文化歴史などの論評です。

実は反トランプ陣営は、反トランプであると同時に、激しい親中派が米大財閥には大勢いるのである。

2018年11月13日 | 外交

実は反トランプ陣営は、いわゆる対中強硬派でもある民主党議員ばかりではない。
反トランプであると同時に、激しい親中派が米大財閥には大勢いるのである。


2018年11月13日 火曜日

「キッシンジャー・習近平」会談の背後に次期米大統領候補 11月12日 遠藤誉

そのブルームバーグ氏は、通信社「ブルームバーグ」主催で、「Bloomberg New Economy Forum(ブルームバーグ 新経済フォーラム)を今年11月6日から7日にかけてシンガポールで開催した。

メイン・スピーカーに王岐山国家副主席を選び、フォーラムにはキッシンジャーやポールソン元米財務長官(ゴールドマン・サックス出身)あるいはゴールドマン・サックスのCSO(最高戦略責任者)であるコーエン氏などを招待している。

奇妙なのは、招待者の最後に、あのバノン氏の名前もあることだ。バノンと王岐山は前に会っており、その関係から言えば不思議ではないが、米側は「反トランプ陣営」で揃えているので、露骨さを避けるためにバノンにも声を掛けたと見るべきかもしれない。バノンはフォーラム開催のギリギリになって招待者の中に名を連ねたようだ。もっとも、バノンもまたゴールドマン・サックス出身の人間ではあるが。

ブルームバーグ氏は壇上で王岐山と熱烈な握手を交わし、親密さをアピールした。

キッシンジャーは、このフォーラムへの参加を終えた後に、その足で北京に向かった。だから習近平と会談したのは11月8日になったわけだ。王岐山とは北京でも対談しているので、二人は短期間に2回も会談したことになる。

親中派の米財界人が翻すトランプ政権への反旗

ここから「どのような風景」が見えるだろうか?

トランプ政権はたしかに習近平政権への圧力を高め、ペンス副大統領などは今年10月4日にアメリカのハドソン研究所で激しい対中強硬演説を行っている。

しかし、政権が代わったら、どうなるだろうか?

実は反トランプ陣営は、いわゆる対中強硬派でもある民主党議員ばかりではない。

反トランプであると同時に、激しい親中派が米大財閥には大勢いて、習近平を取り巻いているのである。

それがキッシンジャー・アソシエイツの洗礼を受けた米財界人の一群だ。

習近平の母校である清華大学の経済管理学院には顧問委員会というのがあって、ほとんどを米大財閥のCEOや元CEOなどが占めている。彼らの多くは、キッシンジャー・アソシエイツの顧客として中国入りをしてきた。メンバーの中にはポールソンのように、元米財務長官だった大物もいれば、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、ゼネラル・モーターズ、ブラック・ストーン......などの会長やCEOといった老練、あるいは新しいところではスペースXのイーロン・マスクやフェイスブックのマーク・ザッカーバーグなども顔を揃えている。(中略)

彼らは基本、「金儲け」ができればそれでいいのであり、国の尊厳とか愛国心などは二の次だ。習近平が唱える「人類運命共同体」という呪文にも心情的に共鳴している。

その意味では「アメリカを再び偉大に」と叫んでいるトランプの方が、まだ愛国心があると言えるかもしれない。トランプはいま、キッシンジャー系列から逃れようとしている。

この視点から見ても、「一帯一路」への協力を表明してしまった、そして半導体を通して習近平の真の野望「中国製造2025」の達成に結局は手を貸すことになってしまった安倍首相の立ち位置は実に微妙だ。習近平は「しめた!」とばかりに赤い舌を出していることだろう。

日本メディアは、習近平がトランプに会うことを、まるで追い詰められた習近平がトランプに許しを乞うかのごとく表現を調整したり、習近平が、遂に「既に影響力を失っているキッシンジャーにまで助けを乞うている」かのごとく報道したりしているが、あまりに現実離れした分析だと言わねばなるまい。

われわれは、真実を見る勇気を謙虚に持ち、真実に対して誠実でなければならない。そうでなければ、世界の動向も、いま日本がどこにいるのかも、つかめなくなるだろう。



(私のコメント)

トランプ政権の対中国外交は、私の予想外のことであり、トランプ政権は親中派によって固められてしまって、オバマ大統領のように対中融和政権になっていくのではないかとという予想を立てていた。それほど米中関係は親密だったのですが、オバマ政権末期から流れが少し変わってきた。

トランプ大統領の選挙公約はかなり過激なものであり、中国製品には45%の関税をかけるというものまであった。台湾に対する外交も融和的なものであり、中国を刺激してきた。しかし大統領になってからは習近平との会談でも融和的であり、いつもの融和路線につくと思われていた。

しかし昨日のポールソン元財務長官の演説にみるように、親中派の財界からも『世界貿易機関(WTO)加盟から17年がたった今も、中国は合弁会社に関する規制や所有制限、技術標準、補助金、認可手続き、外資による競争を阻止する規則を利用し、「あまりにも多くの分野で海外との競争に門戸を閉ざしている」と指摘した。「こうした現状はとても受け入れられない」。』という批判が出ていた。

このような状況では、中国がある程度の自由化を進めなければ、アメリカの親中派は孤立する一方であり、中国のスパイ呼ばわりしかねないほどだ。だから中国はポールソン氏やキッシンジャー氏をシンガポールに招いて会談を行いましたが、今後は中国の出方にかかっている。

遠藤氏によれば、『彼らは基本、「金儲け」ができればそれでいいのであり、国の尊厳とか愛国心などは二の次だ。習近平が唱える「人類運命共同体」という呪文にも心情的に共鳴している。』というものであり、アメリカに対する愛国心は少ないようだ。トランプはそこを突いたのであり、アメリカ国民の愛国心を訴えた。

いわゆる99%の国民に訴えたことですが、1%の超富豪たちは中国での金儲けを企んでいる。おそらく「中国製造2025」や「一帯一路」構想にも協力するのだろう。しかし、中国で生産されたマザーボードに設計にないICチップが組み込まれて、それはアメリカのサーバーに組み込まれていた。

中国製のスマートフォンにもそれは組み込まれており、トランプ政権は公的機関でのそれらの使用を禁止した。データーがみんな盗まれるということは敵対行為であり、米中の冷戦はすでに始まっている。それに対してポールソン、キッシンジャーの親中派はどうするのだろうか。

先日の中間選挙でも、共和党が上院の過半数を制しましたが、意外な善戦といえる。下院は民主党が勝ちましたが大差ではなく、民主党も対中政策では強硬派が多くなっている。中国政府はあまりにもアメリカを刺激することをやりすぎてアメリカの味方を失ってしまった。マスコミですら中国に強硬になってきている。

コメント (17)