『だれが日本の「森」を殺すのか』を20冊注文してくださった人がいる。
ありがたく箱詰めにして発送した。私は版元から取り寄せて転送するだけみたいなものなのだけど、注文主は、業界関係者に配るということだった。彼は林業や木材関係者ではない。ただ、この業界の問題点を肝心の関係者に訴えたいそうだ。そういわれると著者冥利に尽きる。
ちなみに同時に『里山再生』も取り寄せた。20冊頼んだが、送れるのは15冊とのこと。いよいよ底をついたか。
そういえば、このプログは森コロの出版記念に始めたのだった、と今更ながらに思い出した次第。
その後、『田舎で暮らす!』も出版してタイトルに追加したけど、次出したらどうしようかなあ。もうこれ以上タイトル長くできないよなあ。よいタイトル案、募集します(^^;)。
最近は、雑誌の仕事が減って書籍に傾斜している私だが、書籍はのめり込むと危険だ。一つ取材をすると、また別の取材が必要になる。ほしい文献が見つかる。時間を割いてばかり。原稿を目で追っていると頭が痛くなる。肩がたまらなくなる。昨日書いたところを本当にこれでよいのかと書き直したくなる。一方で、あまり資料収集に金をかけたら元を取れないよ、という計算も浮かぶ。ちゃんとコストを考えないと貧乏になるばかりだ。
ちなみに知り合いのペンションオーナーが、本を出版した。
「ユースホステルに託した夢 リヒャルト・シルマン伝」である。
基本的には自費出版だが、全国の書店にも配本されるそうだ。内容は、ユースホステルを作った人の伝記なのだけど、なぜ執筆したかはサイトの「出版までの経緯」を読んでいただきたいが、多大な経費と労力をつぎ込み、本業をおろそかにする?ほどだったそう。私より資料代を多く使っているぞ。
私は、無理して自費出版せずに、ちゃんと出版社から出すべきだった(間違いなく出せるだけの内容、のはず)と思うが、今年中に出す必要があったので仲間と自腹を切ったらしい。
本を書くことを仕事にしている私にとって、ある意味、仕事にしては本は書けないよ(^^;)と思っている。だから彼がうらやましくもある。
こちらもtbさせていただきました。本を作るということの大変さがわかりました。たくさんの本を出している田中さんには脱帽しています。いや、世の執筆業の方は、ほんとうに凄いことをやっているんだなあ~とあらためて感心しました。
中でも一番たいへんだったのが、校正で、どんなに誤字脱字を直しても出てくるし、表現の統一も。引用文があると統一に困難がつきまといますね。それにしても、専門外のことをやるというのは、リスキーで楽しかったです。もっとも、御客様をたくさん逃がしましたが・・・・。
でも、書く内容を考え、その資料などを揃えるのが至難の業です。とくに風さんのようにハマリやすい人には(笑)。どんどん調べることが増えていき、泥沼に入るのです。もう調べるのを止めようと思いつつ、新資料発見! と喜んでいるうちに……。
私も、仕事としての作業と、自らの興味のバランスを取ることに腐心しています。その点、シルマンに入れ込んで作業をした風さんを羨ましく思うのです。