うわあ、もう29日ですね。みぞれが降っている。
ええと、帰省前にごく最近手にとった雑誌・単行本の感想をおおざっぱに。
『COYOTE』
No.3 特集「島を漕ぎ出て」 スイッチ・パブリッシング
わたし、雑誌は、CDで言うジャケ買いをするタイプです。まず装丁やデザインでひっかかって、次に内容。
この本も見た目から入りました。どのページを繰っても無駄のない洗練されたエディトリアルデザインがかっこいい! デザインからして大人って感じがします。
特集は「カヌー」。古代アリュートで「バイダルカ」と呼ばれたカヤックを、材料にもこだわりながら手作業で復元・進水するレポートがすごいです。でもここまでするかというちょっとバブリーな感じは、世代的に少し違和感あるかな。
バックナンバーを見ると毎号テーマは変わるようで、この1冊を見る限り趣味の雑誌にしては専門性も高いように感じました。
この分野の著書があるらしい山口智子が頻出していて、彼女がカヌーを漕いでいるモノクロ写真が印象に残ります。すごく表情がいきいきとしている上に風景との取り合いが絶妙。レイアウトもそれを十分に引き出している。わたし自身特にカヌーの趣味はないのですが、一生に一度くらいカヌーに乗ってみてもいいかも、と思いました。
そういえばこれを読んでいて蘇ったのは、今年は生まれて初めてサーフィンをした時の体験。海に身を委ね漂う感覚って独特ではまります。子供の時のプールを除けば、人生で最大に日焼けしました。
『fu-chi』
no.1
アノニマ・スタジオ
B5版、50ページ弱のコンパクトな暮らし雑誌。表紙のイラストとかロゴ、文字の使い方に70年代風のレトロなかわいらしさを感じます。『クウネル』とか『天然生活』系のライフスタイルマガジンに似た見せ方ではあるけど、好感が持てたのは、香川県や栃木県などの地方にある美術館やカフェを大きく取り上げていること。丸亀市にある猪熊弦一郎現代美術館や黒磯にある「CAFE SHOZO」、いってみたいなー。
『ラブ&フリー』
サンクチュアリ出版
ぱらぱら流し読みしながら「わー、この本ハッピーだよー!」と言ってしまった。
現在の肩書き「自由人」の著者が、会社を辞めて世界一周をした時に撮った写真と文で構成されています。
共感できたのは、旅が1人ではなかったこと。寿退社した最愛の奥さんを連れて、二人で世界を放浪してるんですよね。
もちろん一人旅の方が現地にとけ込みやすいだろうし、気の合わない人との長期旅行ほど苦痛なものはありません。だけど、似た価値観を持っているパートナーがいるんだったら、ぜったい一緒がいい。
同じものをみて同じ体験を共有できることほど嬉しいことはないんじゃないかな、と思います。
旅に行った時の開放感とか躍動感とか感動とか孤独感とかが、生の声とスナップを通して伝わってくる一冊です。
*うーん この三冊のことを思い出していたらとにかく旅に行きたくなってしまった。
書いている間に外は初雪になってしまいましたけど、これから里帰りです。
ここに来てくださっている皆さん、いつもどうもありがとう。よいお年を。