エッセー

新聞記事を切り抜いて、感想を書いてみたい

自動ドアー

2007-08-26 14:35:48 | Weblog
玄関。
大きなガラス戸。
その前に、
さっきから、つっ立って居る。
いろんな商品が、
綺麗に並べられている。
あの納豆巻きとおいなりを買いたいんだ。
なぜ、
開かないんだろう。
キャッチするには十分すぎるほどの体積はある。
会社から、スムーズに出てきたのが証明だ。
レジの女の子は忙しそうに数字を打ち込んでいる。
なぜと、
首をひねったら、ガラスに町並みだろう映っている。
車が往来する。
その向こうには、山だ。
田圃の向こうの山だ。
その向こうは、
その向こうにも何かがありそうな気配。
山とも、海とも、、。
昔は、
このような便利な綺麗な自動ドアーはなかった。
その昔にも。
その昔の昔にも。
もっと大きなむかしには、、、
すーっと、
冷気が流れた。
あっ!
開いた。
母に食べさせたい納豆巻きが、おいなりが買える。
どうして開かなかったのか、
どうして幻想してしまったのか、
そんなことなどなかったかのように、
レジで、
清算をして、
店を出た。
山また山の向こうの山と空を見上げたりして。