タイトルをどうしようかと思って書き始めた日記、
今年はつらい事ばかりが続いた一年だった。
大切な人たちと悲しい別れがあったり、
また友人たちは今も入院している。
それでも時は止まってはくれず、
一分一秒と時を刻んできた。
私は若い時から盆、正月関係なく過ごしている。
仕上げ途中の壺を完成しなければと工房に入った。
おはよう! トラちゃんがキョトンと私を見た。
近頃はロクロ場の私の座布団の上で眠ることが多くなった。
ご飯だよ、と呼びかけると
ぐ~っと伸びをして座布団から降りて勝手口までついてきた。
すでにご飯は与えてあり、美味しそうに食べている。
私も朝食をとり、仕上げの作業に工房へ。
するとトラが又座布団の上で寝ている。
トラ、ちょっと邪魔なんだけど、と隣に座布団を敷いた。
何を甘えているのか、私の体に手をかけてきた。
トラ、早く片づけなければならない作業だから邪魔しないでおくれ、
と言っても何度も体をすり寄せてくる。可愛い!!!
可愛い、と言ってはいられず、作業を開始した。
するとあぐらをかいている中に入ってきた。
あぁ、しょうがないなぁ、と満足するまで相手してやった。
30分程相手していると、ようやく隣の座布団に移ってくれた。
やれやれ、ようやくこれで作業を開始できる、
と時計を見やれば午前11時。
昼まで殆ど時間がない。出来るところまでと作業を続けた。
近頃は工房入口のドアにすき間を開けなくても黙っているトラ。
この方が煖房が利いてロクロ場は暖かい。
いつもトラの相手をしてくれたSさんが亡くなって
寂しい思いをしているのだろう。
Sさんは昨年の暮れも迫る、12月26日に入院した。
今年2月16日朝亡くなるまで、私は毎日朝から晩まで介護に出かけた。
Sさんは、いつも見守ってくれているから
トラも元気でいような、と声をかけ仕上げ作業を続けた。
日記をお読みくださっている貴方様にも
良き新年をお迎えになられますように
心よりお祈り申し上げます。
今年一年、誠にありがとうございました。
来る年も宜しくお願い申し上げます。