創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

キアゲハ

2013年07月10日 | 日記

北陸の梅雨は明けたのかまだなのか、なぜかハッキリしない天気。
35~36度の気温が続いた数日から、今日は30度を少し下回った気温。
けれど蒸し暑く、じめじめしてとてもやりきれない。

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   庭木に


そんな中、庭木にキアゲハが二羽。
我が家には柑橘系の木や植物は植わっていないのに、なぜかキアゲハが。

十数年前、この部屋の外には金柑の果樹が植わっていた。
人って不思議なもので、沢山生る(なる)といつでも食べられると思い、
結局食べずにそのままにしておいた。

数年そのような状態が続き、枝垂れるように実っていた金柑、
アゲハ蝶たちにすべての葉が食い荒らされ、とうとう金柑の木は枯れてしまった。
大型の蝶には最高のご馳走であり、卵を産むのに丁度良い金柑だったかも。

たわわに実る金柑が枯れてから初めて思ったこと、もっと大切にすれば良かったと。
もし今も元気ならば、それこそ大変なくらいに沢山の実がぶら下がっていることだろう。
でもすべて後の始末。  今はただ、ひらひらと優雅に飛び回るキアゲハを眺めている。

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   高坏つくり・1


くみ出し碗に続き、高坏つくりを行った。

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   高坏つくり・2


同じ形、同じ大きさ、同じ寸法と、きっちりと測って作り続けた。
若い時、一日に湯のみなら200余り作っていたことが現在の私の作陶に繋がっている。
とにかくロクロで生計を立てるのは本当に大変だった。

一日中ロクロに向かい、注文を受けた品を作り続けた。
とにもかくにも一個の単価が驚くほどに安かった。
数を作らなければ食べていけなかった。

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   高坏つくり・3


窯元からの注文、九谷作家からの注文で、ひたすらロクロを回し形を作り続けた。
その経験があったおかげで、今は自分の思うような形が作れる。
鍛錬と経験がものを言う、その通りだと思っている。

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   高坏つくり・完了


一つ、二つと好き勝手に作って生活できるなら、それはそれで恵まれて素晴らしい。
けれど窯元に生まれた訳でもなく、親にも反対されて入ったこの世界、
すべての機材や原料をひとつ、ふたつとすべて揃える必要があった。

収入の殆どは工房の設備や原材料にと消えて行った。
わが工房を訪れてくださる方々が異口同音に話される言葉、
「 え~、こんなに狭いところで作っているんですか?」と。

広くたって狭くたって物は使いようで何とかなるもの。
狭い工房の中にあふれている、機材や原材料、
次の仕事にかかる前にすべて片付けている。

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   小花


高坏を2種作り終え、ホッとした。
5月終わりだったか、6月初めだったか、忘れてしまったが、
敷地の草刈を徹底的に行い、すっきりした庭を喜んでいたのもつかの間、
このごろ雑草が勢いを増してきた。 再びエンジン付きの草刈機を作動しなくては。

けれど敷地の入り口には小さな小花の群生が。
直径1センチほどの小花だが、今を盛りに精一杯花びらを広げている。
その傍らにはネジ花も咲き出してきた。 草刈機を使うのをためらうが、
やはり敷地をすっきりしなくては。



コメント
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