創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

カゼをひいた!

2012年02月05日 | 日記

ささやかながらも、わが身に備(そな)わっていた様々な思考の引き出し、
カゼの症状が重くなるにつれ、すべての引き出しが閉じてしまった。

数年ぶりに高熱が出て体がだるく、フラフラになってしまった。
こうなってしまうと何をするにも億劫になってしまい、どうすることも出来ず。
かといって、今進めている土練機のことが気がかりで、体に鞭打ち出かけた。

Photo_2

   土練機


今回の修理でお世話してくれている友人、
友人も体に支障があり、無理をさせるわけにもいかず、
彼を迎えに行って土練機を修理に出した工務店に出かけた。

工務店といっても、正式には鉄工所である。
窯元や瓦焼き工場の機械類などの修理を専門にしている鉄工所である。
我が家から車で10分の所に所在している、「 河端鉄工所 」。

前回の日記にも書いたが、とにかく納得のいかない作業である。
数回足を運び、その都度寸法を測ったり不足の部品がないかと調べた。

機械類になると、何がなにやらサッパリ分からない私。
専門用語で、ああたらこうたら説明してくれるが、それでも言い訳にしか聞こえず。
すべてにおいて詳しい友人が私に代わって、様々なことを質問し、
かつアドバイスや意見を言ってくれた。

先週末は部品を持ち出して、友人の知り合いの鉄工所でアドバイスを受けた。
「 もっと丁寧な仕事をしてくれないといかんなあ 」、それが友人の知り合いの鉄工所の話し。
そして、ここはこうして、この箇所には新しく部品を作り直して、等々のアドバイスを受けた。

Photo

   鉄工所内


前回、河端鉄工所に修理を出したとき、新しく作ったといわれる大切な主軸、
そこにはめ込む溝の寸法が全く合わなく、不思議でならない。
それを問うても、「 分からない 」と言うだけ。
新しく作ったといって支払いもしているのに、今ある現実を分からないとは!

素人の私が見ても故意的にしか見えない、間違った修理。
新しく作ったのではなく、在庫のものをとりあえず削って組みなおしたとしか思えない。
友人の鉄工所の社長も首をかしげていた。

兎にも角にも、今更どうのこうの言っても始まらないので、
修理に出した窯業機械専門製造修理の、河端鉄工所に善処してもらうのみ。

河端鉄工所が新しく作るという部品、友人が設計図を描いて見せて欲しい、と言ったが、
設計図は描かないで、そのまま作るという。 友人はそれにも不信を感じてしまっている。

私が自分の作品を作るにしても、デザイン、寸法をキッチリと測って作るのに、
100分の何ミリの機械、設計図を描かずに仕上げるとは何と素晴らしい腕だろうか。

かなりの額の見積書が届いているが、友人が手伝ってくれなければ以前と同じ結果に。
分解した時点で友人があらゆる箇所の点検をしてくれたお陰で、ずさんさが見えてきた。

40年以上前、窯元でロクロ修業していたとき、その時から土練機はあった。
いつも使っていたが、数年も経過すると錆が出てきていた。
その都度、今の鉄工所に引き取ってもらい、修理完了として戻ってきていた。

けれど、いちいち鉄工所まで出かけていって、どのような状態になっているか、
誰も確かめもしなかった。 土練機を持っているところの殆どが鉄工所に任せっきり。

鉄工所の代は変わったが、きっとやっていることは同じと確信した。
友人がいくつもの不備を見つけ、その都度要望を出してくれている。
いずれにしても、最善を尽くして修理して欲しいものだ。

様々な不備の箇所を友人が見つけてくれなかったら、
単なる分解と掃除だけで、何十万円もの大金を支払うことになってしまう。
いくらなんでも、それはないだろう。

先日からの鉄工所での点検や打ち合わせなど、
いつもと異なる環境で、私の体調がすっかり狂ってしまい、高熱が出てしまった。
それでも友人を迎えに行き、冷え切った鉄工所での打ち合わせに立ち会ってきた。

そうこうしている内、とうとう参ってしまい病院へ。
私の平熱は35、8~36、3度くらい。 今回38、5度以上の熱が出てしまった。
朝昼晩の計測値を表にして病院に持って行き、それを見せたらインフルエンザかもと。

秋に予防接種したのに感染するのか、と尋ねれば、
今回のインフルエンザはそれでも感染する場合があるとのこと。
早速検査してもらったところ、A抗体、B抗体ともマイナス。
結果カゼとのことで、抗生剤など処方してもらった。

そして今日、まだふらつきは残っているが、体温は平熱に近づいてきた。
私が高熱で床に臥せっている間、友人は昨日も鉄工所に出かけ、
彼が描いた図面や対処法を河端鉄工所で話し合ってくれていた。

あと何年焼き物の仕事に携(たずさ)われるか分からないが、
安心して使える土練機となって我が家に帰って来てほしい。

友人に、「 私の為に無理かけているが、体調は?」と聞けば、
「 すこしカゼで変かな 」と。 河端鉄工所には急がなくていいからと言ってあるので、
体の調子を見つつ、ゆっくりと、とお願いした。

そして今日夕方、ロクロ師K氏も心配して電話をくれた。
K氏の窯元でも河端鉄工所に修理など依頼している。
このような大変な時代、ちょっとした不手際で信用は失墜してしまう。
私には良き友人や知り合いがいて幸せ、そう思っているこの頃である。


コメント (2)
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