創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

青磁掛け花入れ

2008年01月15日 | 日記

Photo

   青磁掛け花入れ
       径   12、0cm
       高   11、0cm

毎年あれほどにも沢山の花をつけていた庭の山茶花と侘助、そして八重水仙にも花が付いていない。
いったい今年の冬はどうしたのだろうか。
いまグルっと我が家の庭を眺めても、花らしい姿を見つけることが出来ない。

侘助は一輪の花も無く、山茶花にはほんの数輪。
白く積もった雪の中から、懸命に咲いているそれ等の花々をみると我も頑張らなければ、と思うが
雪も積もらず花も少ない今年の冬。

雪の少ないのは生活する上で、これほどありがたいことはないが、
それと同時に冬に咲く花までもが少ないのは気にかかる。

特に山茶花は毎冬には見ごとに咲き誇り、その木の下は赤く染まるほどでもあった。
そして淡い桃色の侘助、これも細い枝いっぱいに花がつき、
赤い山茶花と淡い侘助の対比が我が家の庭の風物詩でもあった。
いつもそれが当たり前のように思っていたことが無い、というのは不安を助長させる。

家の中には青磁壷などに採取してきた数本の野水仙を生けてあるが、
何か物足りなく感じ、応接間の壁を華やかに演出しようと試みてみました。

青磁掛け花入れにバラと葉物を生けこみ、
少し動きのある生け方にしようと、数本の細い葉に曲線を持たせてみました。
あくまでも壁に掛ける花ですので、重くならないように演出いたしました。

私は創り手、私の作った作品にはいろんな花々を生けて欲しいと常々思っています。
青磁だからこの花でなくてはならない、真の花を生けなくてはならない、と作法にはありますが、
普段は好きな花を、好きなように生けて欲しいと願っています。

私が日課としている散歩、その途中にはさまざまな野の花が咲いております。
季節ごとに目で楽しみ、又少しおすそ分け頂き、それ等の草花を青磁壷などに生けております。
堅苦しい作法にとらわれず、自由に花を楽しんでいただきたい、そう思って作品創りをしております。

いつもの冬だったら花屋さんで買うことも無く、庭の花を生けこむことが出来るのですが、
この冬はあまりにも花が少なく、普段買わない花を買ってきて掛け花入れに生けこみました。
形の異なった掛け花入れや取材で回った所の写真も飾ってありますが、
こうして生けこんでみますと、一気に華やいだ感じになり何だかホッといたします。
やはり明るい色がいいですね。 黄色も好きで、どちらのバラにしようかと迷ってもいたのです。

今、家の中には小さなプランターに赤や黄色の小花たちが、
そして小さめの青磁壷には野水仙を品良く生けこんであります。
生の花がいつもそばにあるのは気持ちの良いことだと思っております。
今年の冬は花にとっての裏年と思い、来年に期待することにいたしました。

コメント
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