創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

ひとコマ

2007年11月05日 | 日記

ある時フッと何気なく時計を見つめることがある。  音も無く秒針が先へ先へと進んでいる。
ボーっと見ている内に1分2分と経過していく。  いったい自分は何をしているのだろう・・・。
しなければならないことが多すぎて、何から手をつけていいか分からなくなる瞬間がある。

個展が終わってから早や一週間も過ぎてしまった。
するべきことがあるのに、まだ手付かずの事が多すぎるほど残っている。
今日も昨日もおとついも残務整理を行ってきた、しかし何もそれ程変わっていないのである。
頭の中はかなり早く回転しているのに、目に見える結果が出ないことに不安さえも感じてしまう。

Semi_2

  セミのぬけがら

そのような事を感じつつ、いつもの習慣でマグカップを手に庭をぐるっと見て回った。
「赤葉」 の木陰に今は懐かしい夏の名残りがあった。
やかましい!うるさい!と思ったセミの抜け殻がたったひとつ、
ひっそりと、しかしながらしっかりと葉っぱにしがみ付いていた。
晩秋の景色の中にあるこの姿は、なぜか悲哀を感じてしまう。

時の流れ、季節の移ろいが、いやおうなしに心の中にさまざまなことを思い起こしてくれる。
過ぎ去った日々を懐かしみながら、薄日のさしている庭をひととき眺めていた。

Photo_2

  前庭の 「秋明菊」=「貴船菊」

我が庭の花々にも変化が見られ、品のいい貴船菊が調度みごろになってきている。
何年前だろうか、町内の方から株分けしていただいた貴船菊が、我が家にも根付いている。
手入れもしなかった今年の庭、花々はそれでも敏感に季節を感じて咲いてくれている。

私はなぜか菊そのものは好きではない。
しかしこの貴船菊は心を穏やかにしてくれる気がして、とても好きな花の一つでもある。
青磁壷に生けてみたりするが、なぜか水上がりがよくない。
広口の壷にドサッと生けこむのが好きなのだが、一晩のうちに何本かは頭が垂れてしまう。
しっかりと水切りをしているのに何故だろう?
試しに切り口を焼いてみたけれど、やはり同じ現象が起きてしまう。

前庭には心配しなくてもいい程に貴船菊が植わっているので、その都度生け替えることができるが、
出来るならば最初に生けたままを保っていたい。
どうしたら水上げがうまくいくか、ご存知方ぜひともお教えいただけませんでしょうか。

そうこうしている内に、またたく間に時が走り去っております。
長すぎるティータイムを早く切り上げて片付けを行わなければ。
さて次は何から始めましょうか。

コメント
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