個展出品の作品整理も順調に終え、
久し振りに近くの憩いの森に出かけてきた。
数週間ぶりかに訪れたそこは木々にも赤みがさし、飛び回っている小鳥達の顔ぶれも変わっていた。
真夏には、照りつける日光を避けるために程よい日陰を与えてくれていた憩いの森、
その木々にも小さな実が熟し、それらをついばむ鳥達が気ぜわしくく飛び交っていた。
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心もち赤みが増してきた、ムラサキシキブ |
ここしばらくは良い天気が続き、家から近くの梯(かけはし)川の堤防を歩いていた。
梯川にも秋から晩秋へと、季節の移り変わりがハッキリと見えるようになってきた。
これまでは、シロサギ、アオサギ、ゴイサギなど、サギばかりが目だっていたが、
この頃はガン、カモに加え、鵜もかなり飛来し始め幾分にぎやかな風情になってきた。
いつもの事だが、先日も歩いていてビックリしてしまった。
舗装がされていて足元の良い堤防だから、ついつい遠くの景色を眺めて歩いたり、
川面を行き来する渡り鳥たちを観察しながら歩いていると、突然目の前をサーっと何かが横切り、
ドキッとして一瞬足の動きが止まってしまった。
それは刈り取られた堤防の斜面を急いで駆け下りていくキジ鳥。 ある時には子供をつれた親キジ。
ジッとしていれば互いに驚かなくてもいいものを、飛び出してくるから本当にビックリしてしまった。
子供のキジも、もう随分と大きく成長し、親キジと殆ど見分けがつかなくなってきている。
そろそろ親離れする季節だろうか。
こうして驚かせてくれるキジだが、彼らを見ていていつも思うこと、これから冬に向かっての季節、
いったいどのようにして食べ物を手に入れるのだろうか、と心配し疑問も持ってしまう。
晩秋から冬へと向かうこの土地、食べ物らしきものはすべて雪にうずもれてしまうのだ。
キジは一般の鳥と異なって、飛行距離は決して長くない、というよりそんなに飛べない鳥でもある。
渡り鳥達が来ているように、彼らもまた雪の少ないところに移動していくのだろうか。
でも、どうやって・・・?
目の前を横切っていったキジ鳥の家族、これからの厳しい季節を乗り切って欲しいと願いつつ、
土手の笹薮の茂みへと入って行ったあたりを、しばし眺めていた。
そのような日々を過ごしてきた私、いよいよ明日午後から作品の搬入。
我が家から金澤画廊までは車で約50分あまり。 今回は地元ということでもあり、
大掛かりな輸送は必要なく、車で2回ほど運べば事足りる。
二日前に作品すべての梱包を済ませてあり、後は慎重に運ぶだけとなった。
心込めてつくり上げた作品、多くの方々にお越しいただき、
ぜひ手にとってご覧頂きたいと願っております。