やけに寒い朝だなあ、そう思ってカーテンを開けた。
いつもの部屋に一気に朝日が入ってきた。
東西に建っている我が家、朝日が差し込む角度でその季節を直に感じ取ることが出来るのです。
夏の間には真横から入ってきていた朝日も、9月末から今日まで、まるで駆け足のようにその角度が
北よりになってきております。 加えてその光も随分と弱くなってきてしまいました。
個展を前に、気が焦っているのか眠りも浅く、早くに目覚めてしまっているこの頃、
夜露に濡れている庭木をしばし眺めていた。
しばらくすると、さーっと朝日が庭に差し込んできた。 垣根の脇にあるウメモドキが輝き始めた。
落ちるかどうしようかと迷っている露とまぶしい朝日、その対比が面白くて庭に出てみた。
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夜露を受けた、ウメモドキ |
見苦しいなあ、みっともないなあ、と思いつつもそのままの状態にしてある庭。
その雑草の中から水引草や笹リンドウが花芽を伸ばしている。
いま草刈をすれば、それらの可憐な花々も一緒に刈ってしまうことになってしまう。
一生懸命に花芽を伸ばしているそれ等の生命力に感心すると同時に、花を愛でることにしようと
勝手な理由付けをして、荒れ放題の庭を毎日ため息をつきながら眺めている状態です。
先日焚いた作品、そろそろ窯の温度も下がって明日はそれらの窯出し。
うまく焼きあがっている事を願いつつ、それでも心配で窯の前でウロウロしている私。
そんなことをしていても、窯の中ではすでに結果が出ている、でも心配。
窯の火を止めるタイミングが心もちずれてしまった事も心配の原因の一つでもあるのです。
時間で言えば五分くらいでしょうか。 その僅かの間が青磁を焼く勝負なのです。
ああ、やっぱり心配でたまらない。 その五分がどのような結果になっているか、明日証明される。
そのことが頭から離れないまま、次の窯焚きの準備を進めてきました。
今度は小品の窯焚き。 湯のみ、マグカップ、鉢類等々、青磁作品の釉薬掛けを行いました。
明日の窯出しの後、すぐにそれらの窯詰めの作業を行います。
かなうならば、良い焼き上がりでよかったあ、と思いつつ窯詰めをしたいものです。