ONE OF A KIND

唯一無二

北大路魯山人 『日月椀 』Rosanjin Kitaoji Nichigetuwan

2018-01-31 08:00:00 | 美術 Art
日月椀 h11.6×w12.7cm 1930年代  


益友を持つこと、座右の書物、道具、調度もまた益友の一人である。座右にいいものを置くように心がける。

仰いでは宇宙に字を書け。俯しては砂上に字を習え。毛筆を持って紙上に習うのみが、習書の法ではない。

この世の中を少しずつでも美しくして行きたい。私の仕事はそのささやかな表れである。人間なんで修行するのも同じことだろうが、自分の好きな道で修行出来るくらいありがたいことはない。人はいつ死んでもよいのである。人はこの世に生れてきて、どれだけの仕事をしなければならぬときまったわけのものではない。分かる奴には一言いってもわかる。分らぬ奴にはどう言ったってわからぬ。芸術は計画とか作為を持たないもの、刻々に生まれ出てくるものである。言葉を換えて言うなら当意即妙の連続である。

北大路魯山人



魯山人の漆芸作品を代表する日月椀。極く薄く作った木地に和紙を張りつけ漆を塗り重ねる一閑塗の技法で制作されている。金箔と銀箔の砂子を厚みをつけて蒔き、太陽と月を表す。


コメントを投稿