NBA Thunder Dancer

オクラホマシティ・サンダーを応援していくNBAブログです。

2018-19 Oklahoma City Thunder 展望

2018年09月28日 | 2018-19 オフ
ご無沙汰しております。
さて、気づけばNBAも2018-19シーズン開幕まで1か月を切りました。

サンダーのロスターもある程度確定してきたので、シーズンの展望も踏まえてオフを振り返ってみましょう。

【ロスター】
PG
ラッセル・ウェストルック
デニス・シュローダー
レイモンド・フェルトン
※デオンテ・バートン
ブライス・アルフォード
アブドゥル・ギャディ

SG
アンドレ・ロバーソン
アレックス・アブリネス
テレンス・ファーガソン
ハミドゥ・ディアロ

SF
ポール・ジョージ
ティモティ・ルワウ=カバロ
アブデル・ネイダー
KJ・マクダニエルズ

PF
ジェラミ・グラント
パトリック・パターソン

C
スティーブン・アダムス
ナーレンズ・ノエル
※タイラー・デイビス
リチャード・ソロモン

緑=再契約
青=新加入
赤=ルーキー
黄=キャンプ契約
※=2way契約


【新加入】
デニス・シュローダー(ホークスからトレードで加入)
ティモティ・ルワウ=カバロ(76ersからトレードで加入)
アブデル・ネイダー(セルティックスからトレードで加入)
ナーレンズ・ノエル(FA契約)
ハミドゥ・ディアロ(2018年ドラフト2巡目45位で指名)
デオンテ・バートン(2way契約)
タイラー・デイビス(2way契約)
ブライス・アルフォード(キャンプ契約)
アブドゥル・ギャディ(キャンプ契約)
KJ・マクダニエルズ(キャンプ契約)
リチャード・ソロモン(キャンプ契約)

【退団】
ニック・コリソン(引退)
カーメロ・アンソニー(ホークスへのトレード)
ダカリ・ジョンソン(マジックへトレード)
PJ・ドジャー(セルティックスへFA移籍)
ダニエル・ハミルトン(ホークスへFA移籍)
カイル・シングラー(ウェイブ)
ジョシュ・ヒュースティス(FA)
コーリー・ブリュワー(FA)


【シーズン展望】
プレイオフ敗退と同時に、Mr.サンダーことニック・コリソンが15年のNBAキャリアに終止符を打ち、2017-18シーズンが終了したサンダー。
今オフを一言で言い表すと
「昨シーズンのつけが回ってきてしまい尻ぬぐいに追われた」
ということができるでしょう。
ちょうど1年前、サンダーはカーメロ・アンソニーとポール・ジョージという2大ビッグスターの獲得に動きました。
各々置かれている状況的にカーメロ・アンソニーは一か八かの博打、ポール・ジョージは1年のレンタルというレッテルが貼られ、それでもサンダー生え抜きのラッセル・ウェストブルックと一緒にビッグ3を結成したのでした。
曲がりなりにも優勝を狙えるだけの戦力を要したチームでたがしかし、結果は1stラウンド敗退という結果で終わってしまいます。
結局、今オフは戦力アップどころか、他チームに気持ちのなびいているポール・ジョージの引き留め、サラリーと戦力の釣り合っていなかったカーメロ・アンソニーのトレード先模索といった戦力流出を防ぐところから始まる、まさに昨年のつけが回ってきた状態でした。
剰えサンダーは成長筆頭株のジェラミ・グラントがFAとなる為、その引き留めにも注力しないといけないというミッションもあったので、サンダーの家計は火の車でした。

この追い込まれた状況を救ったのが、毎シーズンのように手腕を振るっているサンダーの球団社長兼ジェネラルマネージャーのサム・プレスティでした。
彼が先ず行ったのが、ポール・ジョージの説得。
どんな手法・話術・財力を使ったかは分かりません。
サンダーに移籍する前には具体的なチーム名まで口にして移籍を強く主張し他チームに気持ちのなびいていたポール・ジョージでしたが、手を返したかのようにサンダーと再契約をしてしまったのです。
ポール・ジョージは子供をロサンゼルスの学校に転校させたりと私生活でも動いていたことを考えるとプレスティの凄さがより分かります。

更にその流れでさらっとジェラミ・グラントとも再契約を果たします。
チームの最重要課題をいとも簡単に解決しまったのです。
それはまるで呼吸をしているようにスムーズな流れでした。

そして次にプレスティが着手したのは最後にして最難関のカーメロ・アンソニーのトレードです。
カーメロ・アンソニーはトレードを拒否する権利を持っており、仮にトレードに応じてくれるチームを見つけたとしてもカーメロ本人が拒否したらその話は白紙となってしまうのです。
その上でサンダーとしては戦力ダウンをしないよう慎重にトレード先を見つけなくてはならないので、それは針の穴に通すような気の遠くなるような所業でした。
しかし、気づけばプレスティは見事カーメロ・アンソニーの放出とともにホークスでエースだったデニス・シュローダーを獲得。
環境やチーム内での役割が違うので一概には比較できませんが、昨シーズンだけで見ればカーメロ(平均16.2得点)よりもシュローダー(平均19.4得点)の方が得点面は上回っています。
このことから戦力ダウンは最低限に抑えていることが分かります。


こうしてチームの基礎が出来上がったサンダー。
大きく変わった点としては得点源のカーメロ・アンソニーがデニス・シュローダーに変わったくらいでしょう。
しかし、昨シーズンベンチから一番得点に貢献していたのがジェラミ・グラントの8.4得点だったことから分かる通り、スタートのメンバーに大きく頼っていたチーム状況を踏まえると、ベンチ起用が予想されるシュローダーの加入は非常に大きな戦力アップとなるでしょう。

また、FAで加入したナーレンズ・ノエルはディフェンスで評価をあげ元々ドラフト6位で指名された素材型のビッグマン。
キャリア4年でその期待に応えることができずサンダーで3チーム目と転々としていますが、昨シーズンアダムスの控えが実質ダカリ・ジョンソンだったことを考えると十分すぎるくらいの補強です
昨シーズン82試合全てに出場したパターソンがポジションこそインサイドですがアウトサイド型、グラントがアスレチック系のプレースタイル、そしてノエルのディフェンスブロッカー系と三者三様のスタイルの為、上手く共存できるでしょう。

そして何より昨シーズンとの一番の違いは、ケミストリーの構築でしょう。
上述の通り昨シーズンは戦力こそ充実していたものの即席に近い形で選手が集まり、このシーズンのみの”期間限定チーム”という感の中でプレーをしていました。
当然どのような状況下であってもしっかりコミュニケーションを取り、勝ちに結び付くプレーをするのがプロというものですが、それでもバスケットボールがチームスポーツには変わらないのでケミストリーの構築は強いに越したことはありません。

元より所属が長く主力で活躍するウェストブルック、ロバーソン、アダムス。
そして再契約をしたグラント、フェルトン。
2年目となるファーガソン、パターソン。

例えばカズンズ加入でビッグ5と呼ばれているウォリアーズやカーメロ加入で更に層が厚くなったロケッツ、キングレブロンのウェスト上陸により瞬く間に強豪となったレイカーズ。
他にも大物の移籍により戦力アップしたチームはたくさんあります。
しかし、そういったチームとサンダーを比較した場合一番アドバンテージを握れるのはこのケミストリーの部分しかありません。
唯一の付け入る隙になるでしょう。

一方、サンダーの不安要素としてはチームの核であるラッセル・ウェストブルック、ポール・ジョージがともに今オフ手術をしている点。
ともにプレーに影響が出ないようプラスの意味で踏み切ったものですが、ウェストブルックはプレシーズンゲーム、下手したら開幕戦にも間に合わない可能性があるとのことです。
また今年の初めに大怪我を負ったロバーソンも年内の復帰は難しいと言われています。
全員が復帰するまでにどれだけ黒星を抑えることができるのかも焦点になりそうです。

まとめです。
“個”の力だけではなく”チーム”として結束し強豪をなぎ倒すことが求められるシーズンとなるでしょう。
上位層がかなり強くなっていますので、決して楽なシーズンではないものの、悲観的になることではありません。
2シーズン連続シーズン平均トリプルダブルを成し遂げ目下継続中のウェスブルックを筆頭にキャリアで一番脂の乗る年齢をサンダーに捧げる決断をしてくれたポール・ジョージ。
見た目とともに年々実力も着実に伸びているアダムス。
そして縁の下の力持ちプレスティ。

戦力で上位層には劣っているのは仕方ないでしょう。
しかし、それ補えるだけの要素も条件も揃っています。
サンダーとして11回目のシーズン、優勝を狙いにいきます。


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