湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

平の詩パート3

2023-05-18 08:53:41 | オリジナル
共通テーマ「平」でTが書いた詩を投稿します。

行く先は

深い穴に落ちてしまった
なんでこんな所にいるんだ
ここから這い上がるには
どうすればいい
そうだ
言葉をつむいで
それを足掛かりに上がって行こう

やっと平なところに出た
まぶしい
さらにもっとひびく言葉を見つけて
歩いて行かなければならない
地平線の先まで
強く印象付ける言葉をつらねて
砂漠に迷い込んだら染み入る言葉を探して
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ほどくの詩パート3

2023-05-17 06:45:21 | オリジナル
共通テーマ「ほどく」でZが書いた詩を投稿します。写真もZの撮影です。

蝶々結び

生まれ持った不器用のせいで
いくら靴ひもを蝶々結びで結んだところで
いつの間にかほどけてしまう

テレビの陸上選手の蝶々結びは 
大きく綺麗だけれど
弛んだ場面は見たことない

今さら どうしたら弛まないように
蝶々結びができるかを
尋ねる心を無くしてしまった
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儚いの詩パート2

2023-05-16 10:12:17 | オリジナル
共通テーマ「儚い」でEが書いた詩を投稿します。

軽トラ一台

逗子駅から横須賀線に乗る
職場まで小一時間
車内は一種の書斎
文庫本を大分買い込んだ

退職後 根太がゆるむと
家内が無断で
本を捨ててしまう

人生は軽トラ一台分の
重みもないかのように儚い
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ほどくの詩パート2

2023-05-15 09:19:11 | オリジナル
オクトーバーフェスト@横須賀ヴェルニー公園。ステージが始まると更に盛り上がっちゃいます。21日までやってます。

共通テーマ「ほどく」でMが書いた詩を投稿します。
命の音に囚われた耳

解き放たれたのはあなただけ
居合わせたこちらは囚われの身

あなたが出した答えが 正解なのかはわからない
あなたじゃないからわからない

どこの誰とも知らないし
知りたくもない
ただ確かなのは 
この先 あの日を引きずっていくということ

あなたの音が 前から2両目に居た私の耳に
大きく響き離れない
 
あの時の乗客達は
自分の目的地へ行きたかった
ただそれだけのはずだった

どんな事情か知らないし
知りたくもない
ただ確かなのは
この先 あなたの命の音に囚われていくということ
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儚いの詩パート1

2023-05-14 09:10:52 | オリジナル
共通テーマ「儚い」でMが書いた詩を投稿します。

「覚悟」の鎧

力強く 優しく あたたかい
そんな言葉のバリアに守られ
安堵する

そこへ「永遠」の二文字が侵入

脆く 儚く 怪しい
その言葉を反芻し
「覚悟」の鎧を身につけ
もう騙されまいと 戦闘態勢をとる
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ごきぶり俳句

2023-05-12 18:08:20 | 文学

昨日の小笠原学園句会でのみんなの油虫/ごきぶりの句、なかなか面白かったです。
夜の厨ごきぶり団子計量す(添削後)とかね。
Aの作品で講師の選に入ったのは次の2句。
ごきぶりに別れし男重ね打つ
油虫と我のこもごも凍りつく

他にこんな句も作りました。
悪口を尽くす逃げ足油虫
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平の詩パート3

2023-05-11 16:54:03 | オリジナル
共通テーマ「平」でMが書いた詩を投稿します。

凪ぐ

胸の奥がザワザワ波立っている
好きな作家の本を手に取り
ここぞとばかり読みふける

なぜなら自己完結していたはずの出来事が
実は完結していない事に気づいたからだ
 
ほらほらまた波立ってきた
慌てて本に集中する
この作家の小気味よい文章に救われ
フラットになれた
なれたはずだった

だけど最後のページ
2018年逝去の文字
今日まで知らなかった情けなさと
もう読む事ができない絶望で
穏やかさを取り戻した胸の奥が
ザワめき始めた

救いを求め また本棚に視線を向ける
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ほどくの詩パート1

2023-05-10 09:40:49 | オリジナル
共通テーマ「ほどく」でEが書いた詩を投稿します。

釣糸

子どもと川釣りに行って
二本の糸がからまる
お祭りになった釣糸ほど
困るものはない
イライラしていると
家内が専念して
三十分程で
ほどいてしまう

そう 難行も専心すれば
易業と化す
楽しくさえなる
川釣りに行って
人生の要諦を釣り上げた
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平の詩パート2

2023-05-08 23:56:38 | オリジナル
共通テーマ「平」でEが書いた詩を投稿します。

愚なるかな

何度か十字路に出会った
波乱の少ない方
平坦な道を選んだ
力量を考慮して

一度は
命運を賭してもよかったか
しかし そうなれば今はない

平地にいて急峻を仰ぐ
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こどもの日俳句で凡人脱出

2023-05-07 18:06:39 | 文学
今朝オンエアのNHK俳句の兼題は「こどもの日」。この兼題の応募で多い動物園を詠んだ句を例にして、凡人脱出ピラミッドで夏井先生が解説。

「こどもの日」と「動物園」を入れると、それだけで11音。季語の「こどもの日」だけ入れて動物園と分からせる句にすれば、11音使えます。
その上でオススメの脱ボン応用編1は、普段取り上げない糞や尿を取り入れること。
 河馬の糞ここまで飛んで子供の日(中田かおりさん) 像の尿豪快にしてこどもの日(Aさん)
脱ボン応用編2は、長い動物名を入れてオリジナリティを出すこと。
 こどもの日ほっきょくぐまの大しぶき(勢一朋子さん) こどもの日両肩にワオキツネザル(川越羽流さん)
ここで、司会の柴田英嗣さんが口にしたキツネザルの名前からも脱ボンの一句が誕生。
 こどもの日ピグミーネズミキツネザル
数年前のNHK俳句では夏井先生オリジナルの季語六角成分図が出てきたけれど、今年度のピラミッドによる図形化も視覚的に分かりやすくてためになります。
「夏井いつきの季語道場」より
NHK俳句「こどもの日」再放送 Eテレ5月12日14:35~
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