湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

犬・離れるの詩

2017-11-27 13:23:39 | オリジナル
昨日の逗子のマルシェ。避難訓練付き音楽イベントもありました。

では、共通テーマ「犬」「離れる」でTが書いた詩を投稿します。

ライカ

狭いカプセルに乗せられ
地球を離れて行ったライカ
不安な顔の犬の写真を見たのは九歳の時

宇宙ステーションができ
人が宇宙に滞在し帰還する現在
すっかり忘れていた犬の顔が浮かんだ
打ち上げから数時間後に
高温の中で亡くなっていたライカ
日常生活を送っていた私達の頭上を
ライカの死体を乗せたスプートニク二号は
地球を回り続け 半年後に
大気圏に突入し 燃え尽きた

あの時
ライカは地球に戻れない と悟っていただろうか
燃え尽きたあとライカの粒子は地球に降り注いだろうか
静かに地上に舞い降りただろうか
六十年前のこと

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