湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

「季節の記憶」場所と記憶について

2015-01-22 16:18:17 | 文学
稲村ケ崎を舞台にした保坂和志「季節の記憶」を読みました。
ある場所を思い描くと忘れていた記憶を思い出す―という方法を使って小説を書きたくて稲村ケ崎を舞台にしたのだそうです。そして、
「自分の気持ちを書きたくて山を書く」のではない。
「山を書くために自分の気持ちも書く。そうしなければ山が書けない」のだ。
 (保坂和志「書きあぐねている人のための小説入門」より)
―という考えで叙景、特に山の景色の描写にも挑んだ作品です。
文庫版のこの本には、各作品が生まれるまでの覚え書きをまとめた「創作ノート」が巻末に収められています。

主人公と5歳の息子の父子は毎日近所の山方面か海方面に散歩に行きます。その途中の住宅地の様子も書きこまれています。
海方面では稲村ケ崎公園や七里ケ浜がよく出てきます。
 
稲村ケ崎公園は鎌倉海浜公園の一部で夕景富士の名所。写真は昨年10月ふじさわ江の島花火大会の日に撮ったので普段より多くのカメラを構えた人がいますけど。
稲村ケ崎には三好達治や直木三十五が住んでいたことがあるそうです。



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