湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

季題「踊」

2019-08-27 18:13:35 | 文学
先日のNHK俳句「俳句さく咲く!」の兼題は「踊」でした。特選に選ばれたのは次の作品。
節榑(ふしくれ)の十指をかざす踊りかな 金野喜久枝
踊り手の指が節榑立っているのが、いわゆる盆踊りのイメージを覆していて見事ですね。
「踊」は盆踊りのことで秋の季語です。しかし盆踊り以外のシーンを思い浮かばせる「踊」の名句も。
づかづかと来て踊子にささやける 高野素十
登場人物の性別は明確にしていませんが、踊り子は女性で「づかづかと」やってきたのは男性だと思わせます。
すると、場所は盆踊り会場ではなくキャバレーかストリップ小屋のような感じもしてきます。
読み手それぞれがさまざまな場所にイメージを飛ばすことのできる不思議な句です。

森戸の浜の盆踊りに吟行した時のAの句を下に記します。
踊りの輪に君の横顔森戸浜
振り付けのフラに似通ふ葉山音頭
踊り子にリードからまり又ほどけ
いつの間に亡霊の輪に踊りをり
鳴き砂の脛に貼り付き盆の月

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